恍惚 (ページ36)

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・（完）ページ36

．

「ごめんね…」

俺が黙ってたらずっと謝ってくる。

初めは謝られたかったけど、

何度も何度も謝られたら背徳感が襲ってくる。

『もう謝らなくていいから』

「ん、ごめん …」

『いいってば』

「怒ってるじゃん … ごめんね」

『もう謝るな』

望んでたはずなのに申し訳なくなる。

『イジメすぎた。俺もごめんね』

その後はなし崩し

躾した。嘘つかないでねって。

「マク、別れたくないよ…！」ってお願いされた。

『抱かれてる間に反省しろ』って言い聞かせた。

そしたら何でも言う通りにしてくれた。

お仕置きしてくださいって言ってきたから、
俺はそれに乗っただけ。

．

『…約束、ちゃんと守ってよ？』

「…守る、」

『バレない嘘はないからね』

「肝に銘じます…」

『ヌナ…俺ね？ヌナに何かあったら生きてけない。
そのくらい大切なの… わかる？』

「うん。わかる…
わたしもマクが大切だもん…
こんな大切にしてくれる人に初めて出会った……」

普段、女の子扱いされてないらしいうちのヌナ

それを聞いたときは腹立ったけど、

そこを突けばいいんだって
まだ友達だったときに閃いてからは

素直に女の子扱いした。

大切なものは大切だから、
きっかけとしては丁度良かった。

『今回のことは本気で反省してください』

「反省、する」

『じゃあもっかい …』

ヌナは俺だけの女の子だから。

②end.