青と赤の夢 ページ44
…青。
手から離れていくのは、私の空気。
海だ。
ここは、イタリア…ヴォルガノ島付近の海…
そして左手には赤。
これは、血じゃない。
伝説と呼ばれた、【エイジャの赤石】。
【柱の男】たちが探し求めたあの石を、私は持っている…
知恵の女神からは【知恵】を。
美の女神からは【美貌】を。
芸術の神からは【美しい歌声と癒しの力】を…
全てを受け取った、世界で初めて産まれた女性、
【パンドラ】
私の、能力…
深い、海。
その奥へと、沈む。
『ゔえっ…はぁ、はぁ、…』
押さえつけられるような首の痛みで私は眠りから覚める。
ーー夢か。
私の首筋からは汗が曲線をえがく。
肌がべたっとした…
冷や汗をかいている。
最近この夢をよく見る。
と言っても、そんな夢の内容は覚えていない。
でも、この夢を何回も見ているという確信は何故かある。
何の夢なんだ…?
そして目をこすって私は我に返る。
ーーあれ、ここは何処だ…?
私の家のベッドではない。
私は考える。見覚えがある…この部屋…
…そうだ、仗助の家だ。
墓参りをした帰り…夕飯をご馳走させてもらって…
そのまま寝ちゃったんだ、きっと。
それで仗助は…何処行ったんだろう…
私はひとまず、ベッドから出て身なりを整えた。
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-ポン酢→(プロフ) - あんころもちさん» ありがとうございます!とっても励みになりますー!!これからもよろしくお願いします〜!! (2018年5月8日 18時) (レス) id: 21daf65d6d (このIDを非表示/違反報告)
あんころもち - 続編おめでとうございます!これからも更新頑張ってください! (2018年5月7日 7時) (レス) id: beb861d356 (このIDを非表示/違反報告)
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