ヘブンズ・ドアー ページ28
学校の帰り道。
交差点の角を曲がった時、露伴先生と会う。
「やぁ、紀乃君。」
『あっ!露伴センセ!この前は漫画ありがとうございました!』
「ああ、僕の漫画楽しんでもらえたかい?」
『もう、あれめっちゃ面白いですね!!私、ファンになっちゃって!』
「ハハッ!だろう?あ、良かったら一緒にお茶しないかい?」
『良いですけど…?』
『私、紅茶でお願いします。』
「僕はコーヒーを一杯頼む。」
そう言って来たのは、カフェ・ドゥ・メゴ。
『お話って…?』
「ああ。君に渡したいものがあって…」
露伴が取り出したのは、一枚の封筒。
「僕の漫画が載っている週刊が、15周年だったんで…」
その中からチケットらしきものを出す。
「老舗旅館の招待券を貰ったんだが、なんとコレがまさかの6人分でさァ…こんなに要らないわけなんだ、貰ってくれないか?」
『6人分、ですか?』
「ああ、僕を抜いて5人分ということになるがな。」
うーん、5人…
誰か誘う相手なんて居るかな…
何気に紅茶に手を伸ばす。
「ーー仗助のヤツらと行けばいいんじゃないか?」
ーーゲホッ!
思わず紅茶を飲み込んでしまって、咳き込む。
仗助と?男子と?
『イヤイヤ!ちょ、男子と泊まるんですかァー?』
「んーまぁ確かに男女で泊まるのはなぁ…」
露伴が肘をつき、珈琲をぐるぐる回す。
「んまぁ、それ貰っていってくれよ。別に使わなくてもいいんだからさ。」
『ああ…ハイ。分かりました。』
封筒をバックに入れて席を後にする。
椅子を引こうとした時…
一瞬、周りが暗くなったような気がしたが、気にせずに露伴にお礼を言って去ってしまった。
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紀乃の後ろ姿を見ながら、珈琲をごくんと飲む。
思わずヘブンズ・ドアを使ってしまったが、かなり興味深い人だ。
まさか…ね、
あんなことがかいてあったとは…
僕は少女漫画とか読んだことないが、ラブコメも描けそうだと思った。
まぁ、あのくそったれに恋をするのは異常だと思うが…
面白くなってきたじゃないか…
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-ポン酢→(プロフ) - あんころもちさん» ありがとうございます!とっても励みになりますー!!これからもよろしくお願いします〜!! (2018年5月8日 18時) (レス) id: 21daf65d6d (このIDを非表示/違反報告)
あんころもち - 続編おめでとうございます!これからも更新頑張ってください! (2018年5月7日 7時) (レス) id: beb861d356 (このIDを非表示/違反報告)
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