＋JOGIO詰め合わせ*・ (ページ8)

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リサリサという名の (1.5部) ページ8

1920年、イギリスー

『ねぇ、ジョージ？』

愛しき女神、エリザベス・ジョースターは清潔感あるワンピースをまとっている。

それは、他の男を魅了するほどの美しさだった。

『見て、この子。凄く笑ってる…』

「ああ、リサリサ…なんて可愛いんだろうね。」

そのエリザベスことリサリサの手に抱かれているのは、愛らしい天使のような男の子だった。

『私ね、この子の名前をどうしようかと思って…ジョージ三世でもいいけれど、貴方との区別が着かないでしょ…』

彼女は赤ん坊を撫でた。

『それでね、聖書のヨセフみたいに知恵のある、愛を大切にする子に育ってほしいと思って…

ジョセフ、って名前はどうかしら？』

「ジョセフ…良い名前だ！きっと君のようなしんの強い子になるだろうね。」

ジョージはジョセフ、と名付けられたその子のおでこに軽くキスをした。

「ジョセフ、僕とリサリサの愛の結晶…リサリサ、僕はとても幸せだ。ジョセフの成長が楽しみだね。」

『ええそうね。貴方に似て紳士な人になるのかしら。私もこの子の成長が楽しみだわ。』

笑顔を交わした夫婦は、幸せに満ちていた。

・

・

…ああジョージ。

なぜ私より先にいってしまったのだろう。

あの子は、あの愛らしいジョセフは…

今頃、母の顔も知らずにすくすくと成長しているのだろうか。

すぐ側にあった幸せが、崩れていく。

もう、あの頃に戻ることは出来ないのだ。

怒りに身を任せ、あんなことをしなければ、ジョセフと一緒に暮らせたかしら？

いや、あの屍生人を殺さなければジョセフも死んでいたかもしれない。

後悔。それしかなかった。

私の人生には。

欠けるものもなかった私でも、不幸というものは必ずやってくるもの…

でもジョセフ。

貴方が私たちの希望の光。

立派な貴方に会えて、本当に嬉しいわ。

さようなら、大好きなジョージ。

こんにちは、愛おしいジョセフ。