26 drops ページ27
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今日の講義は一限からだったのに
早起きしなきゃいけない日特有のだるさも憂鬱さも、不思議と自分には取り憑いていない気がする
檜山 ｢竜生、昼飯どうする？｣
｢あー、やっぱり学食？｣
檜山 ｢だな、行こ｣
今日はなんの定食かなー、久しぶりに魚系でも嬉しいけど
やっぱり唐揚げとかだとテンション上がるよね。
なんて檜山くんと話しながら1階にある学食まで階段を下っていれば、そういえば と何かを思い出したように目を合わせてきた檜山くん。
｢え、なに？｣
檜山 ｢昨日、あの後笠原と会えた？｣
そんなに心配そうな顔をするほど、檜山くんにとって深刻なことじゃないはずなのに。
檜山くんってばいい人だなあ、
｢その話なら、ばっちり会えたし空きコマ分の会話はしてきたし、
プラネタリウムも、行けることになっちゃいました｣
報告と一緒に いぇい、と顔の横でピースしてみせれば
それまで眉を下げていた檜山くんがフッと笑って
檜山 ｢そ、よかった。｣
昨日めちゃくちゃ眉間にシワ寄ってたし、安心したよ。って数段先を下りながら見上げてくる
わお、俺が女子ならもう堕ちてますね。これ。
午後の授業は別々にとってる日だったから、あの後会えなかったし
檜山くんなりに俺のこと気にしてくれてたのかな。
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檜山 ｢あー混んじゃってるな、早めに来たつもりだったのに。｣
｢先に席取っとく？｣
檜山 ｢そうしよ、奥なら余裕かも。｣
いつもよりザワザワしてた人が多いのは、もしかして人気メニューの日とかなのかな。
テーブルとテーブルの間を歩く度に耳に入ってくる何十人もの人の話を聞かないふりしながら見つけた、6人がけのテーブル。
よいしょ、と荷物をおろして財布と携帯だけポケットに入れた。
檜山 ｢ねえ今日温玉カレーらしいよ｣
｢まじ？！早くしないと売り切れるよ、！｣
檜山 ｢湧が��おれの分もよろしく��だって｣
｢ええ、じゃあこっちの席も取っとこ。｣
講義終わりにメインが売り切れは可哀想だもんね、
いつもお世話になってるし、たまには俺もなんかしてあげようって、長い列の1番後ろにスタンバイ。
いい匂いが近づく度に、お腹の虫が鳴りそうになるのを必死に堪えた。
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作者名：スイ. | 作成日時：2021年10月1日 20時
