25 drops ページ26
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｢てりやきバーガーのセット、サイドメニューがポテトでドリンクがファンタっすね、お間違い無いですか？｣
『はい！あとお兄さんのスマイルください！！』
｢スマイルっすか！はい！｣
えへへ、
湧 ｢…なんかお前今日機嫌よくね？｣
｢え？そうっすかー？…あは！｣
湧 ｢うわ、きっもちわる深田、、｣
だって、だってAちゃんが
俺とプラネタリウム行ってくれるって言ったんですよ？
そりゃあ喜ばないわけ無いでしょうが！
お陰様で学校終わりのバイトも絶好調です、俺。
湧 ｢てか檜山から聞いたんだけどさー、お前やっぱメドゥーサに惚れたの？｣
｢だからメドゥーサじゃないってば！めちゃくちゃかわいいんですから、｣
湧 ｢へー、今度連れてきてよ｣
｢ぜっっったい嫌っす！！｣
湧 ｢はあ！なんでだよ｣
｢一目惚れされたら困るからに決まってるでしょ｣
湧 ｢しねーよ別に！石にされたくねーもん俺！！｣
｢ねえ失礼すぎ！！｣
相変わらずAちゃんのことをメドゥーサ呼ばわりする湧くんだって、
きっと彼女みたいに綺麗な子を見たら
途端に緊張し出すタイプのくせに。
湧 ｢ま、アタックがんばれよ！恋愛相談なら俺がいくらでも乗ってやるからさ！｣
｢…湧くん彼女いたことあんの？｣
湧 ｢はあ！？あったりめーだろバーカ！
恋の伝道師モトキワクだぞ俺は！｣
｢じゃあいつかよろしくお願いしまーす、｣
ほらお客さん来たよ、と言えば
急に仕事モードに切り替わる湧くんは素直にスゴい。
アタックかあ…いつもはどっちかって言ったらされる側だから正直よく分かんないけど、
デート誘うの成功してるし、なんだかんだ頑張ってんじゃない？俺。
待ち遠しくてバイト前に開いたスマホの天気予報は、見事に全部晴れで
早く雨降んないかなあ、なんて
こんなにも雨が待ち遠しく感じるのは、きっと小学生のマラソン大会の前日以来で。
あ、そういえば傘ちゃんと買っておかなきゃ。って、対応中のくせに考えてたら、
｢えっと、カサカサチキンがひとつ…あ、｣
湧 ｢？！ぐふ、｣
最近で1番恥ずいミスをしてしまったので、今は随分浮かれ気味みたいだ、俺。
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作者名：スイ. | 作成日時：2021年10月1日 20時
