23話 ページ25
資料を読んでいっているとワンテンポ遅れて鈴芽ちゃんが声をあげる
僕の話に驚きの声をあげたのは草太さんだけではなかった
鈴「そ、そうだったの？！」
『うん、って言っても僕も最近知ったんだけどね』
あははと苦笑する鈴芽ちゃんだが、資料を見ると一気に顔が引き締まり、載っていた絵を指差しながら竜…？と小さく呟いた
その答えは草太さんが椅子の脚を使いながら教えてくれる
草「これが要石だ。西の柱と、東の柱」
鈴「えっ、要石って――」
『そう、２つあるんだよ』
まるで信じられないという風に息を飲む鈴芽ちゃん
鈴「え……じゃぁあんな猫がもう1匹もいるってこと？」
草「あの形はかりそめの顕現だよ」
鈴芽ちゃんはﾍﾟﾗﾍﾟﾗとページをめくっていく
見開きのページに石碑と祈る群衆そして、要石と書かれた石碑を埋める人たち
おばあちゃんからもらった情報と一致する
草太さんはページを見ながら口を開いた
草「人を脅かす災害や疫病は、後ろ戸を通って常世から現にもたらされるんだ。だから俺たち閉じ師が、後ろ戸を閉めて回る。戸を閉めることで、その土地そのものを本来の持ち主である産士――土地の神に返し、鎮めるんだ。」
草太さんの話を聞きながら今朝みた夢の内容を思い出す。要石の成り立ちがあの夢のままだったら、あの小さい子どもはダイジンということになる
要石は時代によって場所が変化していた
その方法は鈴芽ちゃんみたいに一旦抜いてから刺し戻したのか、なにか特別な方法があったのかは知らないが要石というのは僕たちが思っているよりも大事な役目を果たしている
何十年何百年と人々に忘れ去られた場所で、その土地を癒し神となる
草「もう１つの要石は――」
椅子の脚の先を見ると《明治34年》と書かれていた。場所は東京。ちょうど僕たちがいるこの都市だ
草太さんが資料を読んでいくがため息をついた
草「だめだ、それらしい記述はあるが、肝心な箇所が黒塗りになっている…」
僕は草太さんに許可をもらい、おばあちゃんに黒塗りされた記述の部分を送る
―――なんて書いてあったか知ってる？ 送信
すぐに既読がついたが返事がいっこうに来ない
不安に思っているとﾋﾟﾛﾝと音がなった
―――知っておるが教えぬぞ。さすがにそこに行くのはお薦めしないからの 受信
『はぁぁ、ですよねぇ』
草太さんにこのやり取りを見せるとしょうがないよって苦笑した
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もなか - 入りきらなかったので続きです→わがままですみません...でも、作者様の創るストーリー大好きなので、作者様の創る結末ならなんでも楽しんで読みます!!長々とすみませんでした...汗 (2023年1月5日 11時) (
レス) @page34 id: 3fa804da04 (このIDを非表示/違反報告)
もなか - はじめまして!この作品自体は前から知っていたのですが、コメントしていいのかわからなくて...最近、見かけるようになったので私も!!と思いまして...草太さん落ちとか、夢主ちゃんが草太さんの代わりに要石になる結末が見てみたいです...!これからも応援します!! (2023年1月5日 11時) (レス) @page34 id: 3fa804da04 (このIDを非表示/違反報告)
美郁(プロフ) - めっちゃ主人公がどうなるか気になります！！凄い面白いです！！ (2023年1月4日 14時) (レス) id: f0d1cce09e (このIDを非表示/違反報告)
ねね - 面白すぎです (2023年1月2日 23時) (レス) @page31 id: e2952ddb8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：推しのために今日も生きる | 作成日時：2022年12月8日 10時
