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？｢生憎、私たちはこの後鹿鳴館でのパーティーに出席しなければならない。だから、私たちが鹿鳴館に着いたあとこの馬車で君達を家まで送り届けよう。｣
跳ねそうになってしまった礼だ。
そう言い、紳士は提案してきた。
芽依｢……いえ、結構です。｣
｢自分たちで帰ります。｣
だが、馬車だ。
そんなものに安易に乗ればしない。
私はそう考え断る。芽依も大方同じことを考えたのだろう。
？｢しかし、こんな夜にご婦人2人を置いていくことなんか出来ないのだよ。｣
芽依｢大丈夫です！！｣
？｢…野犬に襲われるのが趣味なら2人で帰れば？｣
｢…はぁ！？｣
？｢なに？｣
｢…………っいえ、なんでもありません｣
いきなり会話に参加してした青年の顔をマジマジとみる。
野犬に襲われる趣味？そんなもの普通あるか！！
芽依｢……お願いします……｣
だが、そんな彼の一言が芽依の考えを固めた。
紳士は満面の笑みを浮かべてこちらをみている。
？｢では、家はどこら辺だ？銀座か？それとも浅草か？はたまたまた違うところか？｣
家、か。
家は確か………
確か………………
｢｢どこだっけ……？｣｣
隣の芽依と同時になってしまった。
だが、今はそれに大して笑える余裕などなく、2人で悲観な顔を合わせるだけだった。
芽依｢……家…………わかんない……｣
？｢病院行きますか？｣
？｢いや、大丈夫だ。｣
？｢それなら警察｣
混乱する私たちの横でなんとも物騒な話をされているが今は本当にそれどころではない。
何もわからないのだから。
？｢僕らと一緒に鹿鳴館にでも行かないか？｣
？｢は？｣
｢鹿鳴館………？｣
だが、紳士はそんな私たちをみて名案だと言わんばかりにそう提案してくる。
いや、鹿鳴館へ行くのが名案なのか…？
というか、鹿鳴館…、？
急すぎる展開のおかげで的確なツッコミができていない気がする。
？｢よし、そうと決まれば早く馬車に乗りたまえ！僕はハッキリしない子が嫌いなのだよ｣
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作者名：あおば | 作成日時：2019年5月1日 17時
