モノクロの世界に色を (ページ9)

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｢きゃーー！｣

｢ひぃーーーー！｣

｢うわぁ、皿が！！｣

その場で立ちすくんでいる白かった目の前が全て黒くなる。

それと同時にたくさんの方向から人の声が聞こえる。

芽依が危ない。

直感的にそう感じた私はどこにいるかも分からない芽依の元へ走り出した。

｢芽依！！｣

｢芽依…！！どこ！？｣

名前を呼ぶが返事はなくその代わりに叫び声が返ってくる。

だが、いきなり目の前に兎が現れてそれは私を誘導するかのように私の前を走り出した。
私は兎を追うように走る。

そうしていると、白く輝く何かを守って切られそうになっている少女を、芽依を見つけた。

後先考えずに動くからお前は駄目なんだ。
そう、昔言われたことを今思い出したがそんなことは気にしてもしょうがない。1歩でも遅れて芽依がきられてしまうなんてことはしたくない。

｢…………っ！！｣

芽依の前にたち手を広げる。
目の前を見るとサーベルを持った強面の男の人が立っていた。

？｢小娘、なんだ。貴様も珍妙な格好をしているな。｣

｢貴方こそなんなんですか。そんな小娘なんかにサーベルなんか向けて｣

足が震えるがそれは顔には出さない。
出していけない。

私は威勢を保つため必死にそこにたち目の前の人を睨み続けた。

？｢……小娘、早くその場をどけ！そうしないと、2人まとめて切るぞ！｣

｢出来るものなら切ってみなさいよ！｣