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｢…すみません、着物の着方を教わってもいいですか？｣
？｢いいですよ！では、部屋へ移動しましょうか｣
外に居た女の人へ話しかけると笑顔で答えてくれる。
確認したところやはり彼女がフミさんらしい。
着物の着方も忘れてしまうなんて大変ですね。
そう言いながらも、とても丁寧に着付けの仕方を教えてくれ最後には髪も整えてくれたフミさんにはとても感謝だ。
フミさんは森さんの家へ奉公に出ている方だそうだ。
年齢は私より少し上っぽいが仲良くなれそうだ。
フミさんが結いてくれた髪は先程までしていたおさげとは変わり緩いお団子にされていた。
布団をたたみ準備が整ったので朝餉を貰うため居間へでる。
そこには先程会った菱田さんが新聞を読んでいた。
｢…おはようございます｣
春草｢……………ああ｣
返してくれるんだ。
返事は遅かったが、しっかりとそう言ってくれたことに私は驚く。
春草｢……昨日よりはマシになったみたいだね｣
｢どうも｣
春草｢それに、髪も変えたみたいだし｣
まぁ、興味ないけどね。そう言葉がつづきそうな感じで再び新聞を読み始める菱田さん。
貼り付けた笑顔が崩れそうだったが、ギリギリ耐えた。
鴎外｢おや、子ネコちゃんは早起きだね。｣
｢森さん。おはようございます。｣
すると、今度は廊下から森さんがやってきた。そして、森さんは時計をちらりと確認するとそのまま服を脱ぎ始め………て、服？
｢きゃああああああ！！服ぅぅぅ！！｣
フミさんは慣れたように森さんの服を広い桶などを渡している。が、男性のそんな菅田みたことない私には動揺しか出来ない。
春草｢鴎外さん。流石に客人がいます。そして、その客人はご婦人です。やめてください。｣
｢菱田さん、後ろに隠れさせてください！！｣
菱田さんが言うも森さんは話を聞かずそのまま居間の奥の風呂場へ向かう。そのままで。
春草｢やだよ。ちょっと、キミどいてよ｣
｢無理です！！ちょっと、いやかなり無理です！｣
菱田さんが私をどかせようとするが、私はそれに対して必死にしがみつく。
春草｢もう、鴎外さんいないから！！｣
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作者名：あおば | 作成日時：2019年5月1日 17時
