スターチス (ページ4)

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キノコタケノコ戦争ページ4

私からしてみたら、ニキくんの気持ちの方が分かるのでニキくんの味方をしてしまいそうです。燐音くんすぐに無理をしますから。

そんなことを考えながら、家に大量にあるキノコの山を冷凍庫から取り出す。冷やすと美味しい、と藍羅さんからこの前教わった。

ニキくんは美味しいものを食べるのが好きということは知っていたから、これで笑ってくれるといいな。と思って2人の間にキノコの山を置く。

ニキくんは置かれたキノコの山を見て、こちらを見てから箱を開けた。

「確か、飛鷹ちゃんもキノコの山派でしたよね？僕は、どっちも派ですけど。」

「……別に、私もどっちも好き。」

「そうなんすか。キノコの山ばっかり食べてるから、てっきりそうかと思ってました。」

そして、キノコのチョコを1口口に入れるニキくん。私と一彩、燐音くんの間には緊張が走っている。どうか早く仲直りして下さいまし…！

「…………から」

「ん？なんすか飛鷹ちゃん？」

「…椎名がくれたのがキノコの山だったから！！キノコの山ばっか食べてたの！！！すみません！！帰ります！」

その一言だけ残して勢いよく玄関から出ていったと思ったら、ゆっくり戻ってきて「お邪魔しました」と丁寧に挨拶してから再び出ていく飛鷹さん。

「ふふ、今度はお二人共ゆっくりなさってくださいね。」

その背中を見送ってから、追いかけるように出ていったニキくんを見送った。

二人が帰ったあと、三人で夕飯をとり最近の仕事についての話をしたり、この前あったことなどを話す。この時間が一番好きな時間です。

キノコタケノコ討論のことをすっかり忘れた一彩は、寮に帰らなくてはと夕飯を食べ終えてから一時間経った頃に家を後にした。

「…ふふ、燐音くんも最近はキノコの山にハマってること一彩に伝えたらいいんじゃないですか。きっと喜びますよ。」

「A、気づいてたのか」

「ええ。燐音くんのことならばなんでも気づきますよ。ずっと直ぐ隣でお慕いしてきたのですから。」

照れたように頬をかいた燐音くんは、照れた表情を隠すように私の額にキスをおとす。

だんだんと目の横、鼻の先とおりていく唇は、私の口に到達すると深く長いキスをはじめた。

息が出来なくなりそうなギリギリのところまでずっと口を合わせているものだから、きつくて燐音くんの胸板をよく叩いている。でも、燐音くんはそんなこと気にしない。気にしないどころかどんどん深くなるのだ。