優しいお姉さん ページ3
.
「何、アンタこれから1人なの？」
「……だれ、？」
急に女の人に声をかけられた。
見たこともない人で、派手な金髪と派手な服を着てて、なんだかどこぞの幼なじみを彷彿とさせた。
「あたしのことよりアンタのことでしょーが。
……アンタ、これからもし1人ならあたしのところに来なよ。」
ニヤッと笑った顔は、どこか……父さんに似ていた。
────1週間後.
「あきさん、明日は私の卒業式ですよ。」
「え、うっそ！もうそんな時期？！」
「はい
そもそも私とあなたは１週間前に出会ったばかりなので、そんな時期も何も無いですけどね。」
「あー、まだ1週間しかたってなかったんだ。」
余裕で、1ヶ月ぐらい一緒に暮らしてる気分だったわ
あははーって笑いながら頭を掻いているのは、１週間前に父さんの葬儀で出会った優しいお姉さんだ。
彼女の名前は、佐々木晶子さん。
彼女は父の姉で、随分と昔に父親(私から見て父方の祖父)に勘当されていたらしい。
だが、もうその父親も、なんなら母親も亡くなっているので、父さんの葬儀にやってきたそうだ。
口も素行もまあ悪いが、悪い人ではない。……たぶん。
チラッと見ると、『どの着物きて参加しようかな〜』なんて鼻歌を歌っていながら楽しそうに呟くあきさん。
鼻歌、父さんがよく歌ってたのと一緒……？
最初は、本当にこんなに派手な人が父さんの姉なのって疑ってたけど、やっぱりこの人は父さんの姉だ。
初めてあった時に見せた、楽しそうなニヤリ顔も、父さんの楽しくなると直ぐに鼻歌を歌ってた癖も、全部あきさんもしていた。
きっと父さんはあきさんの癖を見ている内に、それが父さんの癖にもなったんだろう。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 102人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あんず飴 - 伊藤落ちにして欲しいです！！！！ (2019年2月12日 0時) (
レス) id: e9a1259486 (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 相良様今日から俺はの中で一番大好き格好良過ぎ 溺愛されたいって思う位好き(ドラマ終わったら相良様ロスになりそう） (2018年12月4日 5時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：moe | 作成日時：2018年6月23日 0時
