1 ページ2
*主人公side*
稲実へ入学し、野球部マネージャーとなって早1年。
今日から2年生になる。
1年で入部したての頃は、毎日毎日が大変だった。
なんせ東京を代表する強豪野球部ともなれば
部員数が半端ではない。
頭も体もフルに使い、マネージャーの私でさえ
毎日練習後はクタクタになっていた。
しかし、数か月もすれば仕事は慣れてくるし
9月以降は3年生が引退して部員も2/3の人数になるので
もう一人のマネージャー、雪先輩と二人でもやってこれた。
そして何を隠そう、雪先輩は私の最も尊敬する先輩だ。
選手のことを一番に考えており、優しくて頼りになる
本当に素敵な先輩だ。そして可愛い。見ていて癒し。
私も男なら、あんな人にマネージャーをやってもらいたい。
稲実の近くに住んでいる私は、いつも遅くまで練習している
野球部の人たちを遠目に見ながら過ごしていた。
そのため、小さい頃から野球を身近に感じており、
高校は絶対稲実、そして野球部のマネージャーに
なることが私の目標だった。
ただ、私が1年の3月に衝撃事実を部長と監督に告げられる。
部「実は、来年度から女子マネージャーを取らないことにした。」
『は、え??』
部「これまでも毎年数人ずつ入部をしていたが
半年も経たず、ほとんどのマネージャーが辞めてしまう。
現に、今の1、2年も残っているのは如月と横井だけだろう。」
『そうですね。』
部「選手たちにとっても途中で次々と環境が変わるのもよくない。
それならいっそ、選手たちで全てやってしまった方がいいのでは
ないかという話しになってな。」
『えっと、じゃあ4月から私もいらなくなるということでしょうか...』
部「なぜそうなる!!」
『いやなぜと言われましても。』
部「如月には最後までいてもらわないと困るんだ!」
『大丈夫です、辞めなくていいのなら辞めるつもりはありません。』
監「横井が引退した後、一人になってしまうが次の新1年生に
マネージャー業も教えながら、最後までチームを支えてくれないか。」
『分かりました、そういうことなら最後まで頑張ります。』
監「よろしく頼む。」
------------------------
雪「Aちゃん聞いたよ、次からマネージャー入ってこないんだってね。」
『先輩、私1年間も一人でやっていけるでしょうか。』
雪「大丈夫、原田くんたちもいるんだから!
それに次の1年生にもどんどんやらせればいいよ!!」
雪先輩はかなりのポジティブ人間である。
170人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:mari | 作成日時:2022年8月12日 12時