22. ページ22
相変わらず、櫻井は不機嫌丸出しの顔で、スマホを取り出して、無言でスマホを見ている。
櫻井が、人と一緒にいる時に、こんなにスマホをじっと見ることも珍しい。
櫻井の買ってくれたカフェモカを飲んで、気持ちを落ち着かせた。
「・・・なんかさぁ」
って話を切り出すと
「・・・何？」
スマホを操作しながら、ちらっと私に目線を移すと、私に話を促した。
「久々に会った親戚の子が、急に大人になってて、おばちゃんびっくりした！っていう感覚なんだけど」
って言うと、それまで、いかにも不機嫌ですって顔をしてた櫻井が、急に笑い出した。
手に持ってたスマホをテーブルの上に置いて、ヒーヒー言って笑ってる。
「そんなに笑う？！？！」
「親戚のおばちゃんみたいな感想だな！！」
「だって、実際、そんな感覚なんだもん！」
「おばちゃん！！！」
櫻井はしばらく笑うと、
「はー、笑った、笑った！こんなに笑ったのも、久しぶりだわ！！」
って言って、いつもの櫻井に戻っていた。
私がカフェモカを飲み切ったのを確認すると、自分のスマホをポケットに入れて、
「さ、休憩終わり！オフィス戻って、課長に報告するぞ！」
って席を立った。
「そうだね、きっと課長も報告待ってるね」
そう言いながら、空の紙カップを２つ持って、カップを捨てると、スタバを出た。
オフィスに戻る途中。
「そう言えば、相葉さんが言ってた案もいいよなぁ」
って櫻井が相葉くんが言っていたことを思い出したのか、ポツリと呟いた。
「そっちの案にも変更できるよう、準備だけはしておくか」
「・・・そうだね、オフィス戻ったら、ちょっと調べてみる」
「ああ、頼んだ」
って言う櫻井は、いつもの仕事の出来る頼れるパートナーの表情だった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2324人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
でいじぃ(プロフ) - ゆり:)さん» めっちゃ心配してくれてますよね。彼は優しいから。言わなくてもいろいろとわかってしまうくらい長い付き合いなんですよね。初回get、毎度のことながら、大変ですよね。 (2016年9月8日 22時) (
レス) id: 91388abb82 (このIDを非表示/違反報告)
でいじぃ(プロフ) - ひろこさん» 心配されたーい!と願望丸出しです。きっと彼は優しいから、放っておけないだろうな、と思います。私のところにも来ないかな？ (2016年9月8日 22時) (レス) id: 91388abb82 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり:)(プロフ) - 心配されたいです！この展開嬉しすぎます！お迎え！お互いわかってしまうくらい見てるって…なんて素敵！今後も楽しみです！ そして同じく初回ゲットに翻弄するのでした…（笑） (2016年9月8日 1時) (レス) id: 1380357d67 (このIDを非表示/違反報告)
ひろこ(プロフ) - あー、櫻井にこんなに心配されたーい！！ とひさびさに叫んでみました。 明日朝ドア開けたら、櫻井くんがいたらいいのに。 (2016年9月7日 21時) (レス) id: 2c1bc0bd2d (このIDを非表示/違反報告)
でいじぃ(プロフ) - リカコ*さん» コメントありがとうございます。エラー出ますよね、最近。とっても心配してますよね。心配してくれるのは、同期だから？そんなことも考えながら読んで頂ければと思います。 (2016年9月7日 20時) (レス) id: 91388abb82 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：でいじぃ
| 作成日時：2016年8月9日 23時
