Daisy..**

言わなきゃ ページ2

どう頑張ってももう入らなくて
飲み込めない食事を無理に飲み込んだ気持ち悪さに箸を置くと


SJ「ね、Aは聞いた？２人の曲＾＾！」

ー…振られたその話。

さっきからドンへに切ない曲だね、なんて話してたのは聞こえてた
昨日リリースされた新曲…敢えて混ざらなかった……その話


DH「聞いてくれた？」

「…うん＾＾」

それしか答えられなかった
いい曲だね、切ない曲だね…言いたくなかったからこんな台詞

言う資格ないから………そんな台詞。


曲を聞いたときドンへの想いより
ひょくちぇのRapに描かれてる女性が気になって…

ドンへの気持ちを知ってる癖にひょくちぇにもそんな人がいるんじゃないかって
だから好きになってもらえないんじゃないかって…悲しくなったの


いい曲だなんて、そんな綺麗な言葉……誰よりも使ってはいけない言葉だから。



そっか、よかった。そう答えたドンへに顔を伏せてしまった



言われないから…そう甘えてた

違ってた


ドンへに言われた“戻っておいでよ”
その言葉から…きっと……逃げてただけだった


その曲の中の人って誰なの？

知らなければ当然そうなるだろうその会話に
参加できるわけなくて…食べたくもない箸を取るしかなかった


今だってそう、何も言えなくて混ざらないようにして逃げてるだけ…
ひょくちぇからも逃げてばかり…


笑ってるだけで答えないドンへに諦めたスジン

DH「その人がわかっててくれればいい＾＾」

ドンへの笑顔が滲んでよく見えなかったのはきっと逆に好都合だった…


再び箸を置くと

DH「もういいの？」

「…お腹いっぱい＾＾」

問われたそれに答えてた


DH「お腹空くよ？」

「そうかな…笑 じゃあ帰りコンビニ寄っていい＾＾？」


え、っていうドンへのビックリした顔で気がついた

自分のしてしまったことに。



DH「…いいよ＾＾」


今まで無意識に彼にどれくらい甘えてしまっていたかということに…初めて気付いた

そんな彼に私が出来ることは………



………出来ることは、、



「ご馳走様。」


そう思った瞬間に聞こえた言葉にドクン、と胸が大きく鳴った




２人の問いかけを無視して、いただきますも言わないで食べ始めた癖に


こんなタイミング


…心を見透かされたみたいだった

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