劇団四季CATS ジェリクルキャッツと少女の物語2

第85話 猫に近づく ページ46

「A、昨日調べ物をしていたらこんなものがあったぞ。」


練習中、マンカスが私にある本を見せてきた。


「人間が猫に変身する為にいいコツが載っている。」
「本当！？」


私はマンカスに近づき、本を覗き込んだ。



「わー！何かいろいろ書いてある！」
「ま、まぁな。とりあえず落ち着いて。(ち、近い！しかも胸が…！///)」
「…これ何語？」
「猫語だ。基本猫しか読めないが、犬や鳥でも読める者がいる。」
「へ〜。で、何て書いてあるの？」


コホン、とマンカスが咳払いした。



猫に変身する為に1番大切なのは集中力。次に必ずしも猫になるという意欲。そして……



「日常でも猫になる…？」

一体どういうことだ。


「これは普段猫になっていなくても猫らしくなるということだ。」
「猫らしく、か…四つん這いで歩くとか、ニャーって鳴くとか、毛繕いするとか？」
「いや、そこまでなりきらなくてもいいんだ。例えば魚を沢山食べるとか、よく眠るとか、無理をしないとか…出来ることからやればいい。」


そっか！なるほど！


じゃあ、明日から1日に1度はお魚食べよう。

それに、睡眠時間も伸ばそう。

あとバタバタしないで、少しのんびりしてみよう。



「…でもマンカスはいつもキビキビしてるよね…？」
「まあここの頭領だからな。もし俺がリーダーをやっていなかったら自由気ままに生きていたよきっと。」


マンカスは珍しくゴロンと横になった。



「猫は気まぐれだからなぁ。」


そう呟くと鼻で苦笑いをした。





お久しぶりです。作者のねねこです。


今回は少しお話を短めにして、お知らせです。


学校が始まり忙しく、最近小説もイラスト集も中々更新できません。


実はキャッツ福岡千秋楽くらいには完結させようと思っていたのですが、今のペースだと終わらないので年末までには完結させるつもりです。


これからこの小説はジェリクル舞踏会に向かって話が急展開していきます！


あと、まだ出ていないジェリクルもいます。彼らはこれからの重要人物です。



また、主人公の両親の過去エピソードも載せようと思います。



これからもこの小説と作者ねねこを宜しくお願いします。

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