劇団四季CATS ジェリクルキャッツと少女の物語2

第80話 子供じゃない ページ41

体調不良じゃないのにお腹が痛い…？



そんなこと、あるわけ無いよ！



A、熱とかだったらどうしよう…





「あれ、今日はやってないの？」

声がして振り返るとカーバがいた。



「うん、Aがお腹痛いって言ってたからギルがお姫様抱っこして連れて行ったの。」
「はぁ、大丈夫かな？それにしてもギルがお姫様抱っこだなんて…初めてなんじゃない？」


少しニヤッと笑うカーバ。


「コリコ、戻って来たぞ。よっ、カーバ。」
「やぁギル。A、大丈夫かい？」
「あ、実は…」


ギルがカーバに耳打ちをすると、咄嗟にギルの顔が赤くなった。


「なるほどね。僕もそう言うことあったから…」
「ねぇ、Aは大丈夫なの？何でお腹痛いの？」
「…コリコ、君にはまだ…」



まだ早いって言いかけたな！



「俺、大人じゃないけど子供でもないんだ！いろんなこと知りたい。お願い、教えて。」



カーバは鼻で溜息をつき、そっと胡座をかいた。


「わかった。僕も上手く説明出来ないけど…ギルは分かるね？」

ギルは小さく頷いた。


「Aは今、女の子の日なんだよ。」
「へー！そんな日があるんだ！」
「アホか！記念日じゃねーよ。」
「男の子の日は無いの？」


すると2人揃って溜息をついた。


「コリコ、生理って知ってる？」
「(・・?)」
「う〜…カーバ、こいつ何も知らないよ！」
「えーと…僕達も正直、こんな事言うのは凄く恥ずかしいんだ。」
「ハッキリ言うと女はみんななる。」



えっ？ってことは雌猫達も…！？



「その、生理って言うのは…えーと、人間の女性だけがなるんだけど、出産の準備みたいなものなんだ。」


出産の準備…だから男はならないのか〜


「それで何が起こるの？」
「うっっ！！」


2人揃って苦しそうな声を挙げた。


「えーとそれは…どうしよう…」
「お、何だ？今日はAいないのか？」


声がした方を向くとそこにはタガーがいた。



「げっ！タガー！」
「カーバとギル！2人揃ってげっとは何だ！」
「ねぇタガーはセイリって知ってる？人間の女の子が…」


全部言い終わる前にカーバに口を塞がれた。



「生理？あ〜月経のことか。知ってるぜ、血出すんだろ？」

その時、ギルからの強烈飛び蹴りがタガーに降りかかった。



「いてぇ！何すんだよ！」
「変な事言うな！俺等が今…」



チ？チって……あの血？



もしかしてAって……びょ…








「ぎゃー！コリコーー！」

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