第54話 年上 ページ13
ジェミマとミストは他にも何か食べたいと言ってお店の方に行った。
俺は川岸に座り、残りの2人と花火を待つ。
「夜なのに暑いな。」
「ホント、早く秋来ないかな〜」
「まだ7月だぞ。」
Aはいつもの笑顔をギルに向けていた。
ギルも小さくだけど笑っている。
…いいな。
「どうしたの?さっきからずっと黙って。」
「えっ?」
気づけばAがじっと俺を見ていた。
Aの瞳には俺だけが映っている。
「もしかして疲れた?眠いとか…」
「え!そんな事ないよ!」
「そう?さっきから全然話さないから…何かあった?」
Aはそっと俺に近づき、悪戯っぽく笑う。
「何か悩み事?お姉さんに相談してごらん。」
「お姉さんって…まだガキだろ。」
「なっ…!」
Aは後ろにいたギルに視線を変える。
「私がガキなら貴方もガキよ!」
「俺は18だからガキじゃねぇよ。」
「一つ上なだけじゃない!」
なんか俺、空気になってる…。
「はぁ…私っていつも子供扱いされるから早く大人になりたい!」
「わかる!俺も子供扱いされるぜ!」
「コリコはまだ子供って感じするけど。」
「えー!?」
せっかく同情したのにからかわれてしまった。
「だってコリコは何か大人げないんだもん。素直過ぎっていうか…まあ明るくていいんだけどね。」
そう言ってAはニコッと笑った。
それが嬉しくて、俺も笑顔になる。
「あれ、そういや身長伸びた?」
「え、わかんない。」
「そう。何か私よりもちょっと大きい気がしたんだけど…。」
確かに目線が変わった気がした。俺の方が上になったというか…。
「やだな〜コリコに身長越されるの。」
「はは!じゃあぐんぐん伸びてやるよ!」
そう言うとAは俺の頭を軽くはたいた。
「いってー!」
「もう!年上のお姉さんをからかった罰よ!」
「だからお前はガキだろ。」
「なんですと!?」
Aはギルの方を向いたが、なんとデコピンをくらった。
「今俺に逆らおうとしたな。」
「…っ!意地悪っ!」
再び言い争いが始まってしまった。
するとミストとジェミマが戻ってきた。
「随分と仲良しね、Aとギル!」
「はっ!?んな訳…////」
「ジェミマー!ギルさんが私の事いじめるのー!」
「いじめてないし!」
2人が言い争いをしようとした時、
「あっ、そういやそろそろ花火が始まるみたいよ。」
ミストがそう言ったので俺達は空を見上げた。
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なおぴょん(プロフ) - **ぐるぷん**さん» 私も毎日聴いてますよ~♪ 札幌公演見に行きますか? (2014年10月10日 22時) (レス) id: 4de1711d69 (このIDを非表示/違反報告)
**ぐるぷん**(プロフ) - なおぴょんさん» 私も毎日聴いてます!私は福島です!( ̄^ ̄)ゞ (2014年10月10日 22時) (レス) id: d02575319c (このIDを非表示/違反報告)
ねねこ(プロフ) - **ぐるぷん**さん» 四季のアラジンオーディション、団員以外にもキャスト募集するので一和さんが出る可能性なある気がします。退団後も四季作品に契約で出ている方いますし…札幌開幕は来年の1月なので最低でも一年はやると思いますよ! (2014年10月6日 23時) (レス) id: 14bda2dd5b (このIDを非表示/違反報告)
なおぴょん(プロフ) - **ぐるぷん**さん» 私もCATSのCD持ってます!いいですよね〜(*^^*)ぐるぷんさんは、札幌に住んでいるんですか? (2014年10月6日 22時) (レス) id: 4de1711d69 (このIDを非表示/違反報告)
**ぐるぷん**(プロフ) - なおぴょんさん» キャッツ千秋楽迎えましたね!キャッツのCD聴くたびにキャッツ観たいな〜ってなります(T ^ T)受験終わるまで札幌でやってるかが不安で不安で(°_°) (2014年10月6日 22時) (レス) id: d02575319c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねねこ | 作成日時:2014年7月8日 20時