第42話 魔法の星空 ページ48
気づけば夜の7時半。
「やば!もう帰らなきゃ!」
「A、遅いから俺が送ろうか?」
「大丈夫だよ。ありがとう。」
「…だが女の子1人だと…」
「ならマンカス、僕が送るよ。バブの面倒見ててよ。」
「…ああ、頼むぞ。」
マンカスの表情は少し複雑そうだった。
2人で誰もいない道を歩く。
「ミストってどうしてマジックに興味を持ったの?」
「え、えっと…知り合いのジェリクルにマジックが得意な猫がいたんだ。だからかな。」
「へー!例えば何が出来るの?」
「そうだな、喉を鳴らして雷鳴らすとか、霧を出したりとか…いろいろかな。」
……。
それってマジックじゃない気がするけど。
「ミストすごいね。曇り空をあっという間に星空にしちゃうんだもん。」
「そんなことないよ。僕はマンカスやランパスみたいに肉弾戦が駄目だから魔法で戦力にならないといけな…!」
ミストは突然口をきゅっと閉じる。
「…ごめん。無かった事にして。」
「…わかった。」
本当はすごく気になるけど聞いてミストが傷つくのが嫌だった。
また間が開いたら聞いてみるか。
「ねぇ、七夕の由来って何なの?」
「由来?」
ミストがたずねてきたので私は知ってる限りで答えた。
「昔、彦星と織姫っていう男女がいてね、すごくラブラブだったの。でも2人はいつも遊んで真面目に仕事をしないから1年に一度だけ会えるようにしたの。ほら、天の川が見えるでしょ?」
私は天の川を指差す。
「あそこで会ってるの?」
「そう。ロマンティックだよね〜」
私もいい恋したいな、素敵な男性に会えないかな、なんて乙女な事を考える。
「きっと会えるよ。」
ミストが突然口開いた。
「…きっと君にふさわしい彦星に会えるよ。」
そう言って私に笑顔を見せる。
まさか、これも魔法で…?
「はは、うっとりした顔してたからそう思ったけど図星だったのか〜」
「なっ!」
恥ずかしくなって顔を逸らす。
ほんとミストって童顔イケメンのくせにどSなんだから…(汗)
こうして家に着いた。
「じゃあねミスト、おやすみ。」
「おやすみ、A。」
ミストは猫姿に戻ると走って帰っていった。
ふと空を見ると、星が増えている気がした。
…そう言えばさっきの「戦力」って一体何だろう?
聞きたくても聞けない疑問がひとつ増えてしまった。
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伊達 光秀 - マンカスとタガーに好意を持たれているなんて...夢主ちゃんが心底羨ましい← (2018年12月17日 22時) (レス) id: 9cccb0eb3e (このIDを非表示/違反報告)
マリお - マンカス大っすきなんでうれしいです^^こうしてキャッツの夢小説に出会えるとはおもってなかったです。 (2014年11月8日 23時) (レス) id: 483dce1d76 (このIDを非表示/違反報告)
かななん(プロフ) - ねねこさん» 有難うございます☆こちらこそ、よろしくお願いします♪ (2014年8月1日 13時) (レス) id: 6b33507c4c (このIDを非表示/違反報告)
ねねこ(プロフ) - かななんさん» いえいえ!レスってところを押すと送りたい人のところに楽々送れますよ(o^^o)私は神奈川(静岡に近い方です)に住む高1です!これからも小説宜しくお願いします(*^_^*) (2014年8月1日 13時) (レス) id: 14bda2dd5b (このIDを非表示/違反報告)
かななん - ねねこさん、返信遅くなってすみません汗 (2014年8月1日 13時) (レス) id: 6b33507c4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねねこ | 作成日時:2014年5月11日 2時