第37話 アイス ページ42
東京の夏は他の都市に比べてかなり暑い。
俺が電車から降りると真っ先にスキンブルが出迎えてくれた。
「おかえり。向こうはどうだった？」
「あぁ。トラブル無く元気そうだった。」
「よかった！」
「お前も仕事頑張れよ。」
彼と別れ、ゴミ捨て場に戻るために商店街を通る。
太陽が街を照りつけ、髪から汗が滴る。
何度も何度も拭っても汗は止まることを知らない。
「うぇーん！」
振り返るとバブと同じくらいの少年が泣いていた。
迷子になったのだろうか。
「どうした？お母さんと一緒じゃないのか？」
「は、はぐれちゃった…。」
「大丈夫、きっと会える。ほら泣かない！」
俺が頭を撫でると少年は泣き止んだ。
「翔太くーん！翔太くーん！」
声がして振り返ると1人の女性と見慣れた少女が走ってきた。
「お母さん！」
「翔太！よかった！お兄さんにありがとう言いなさい。」
「ありがとうお兄ちゃん！じゃあね！」
こうして少年と母親は帰って行った。
「A、少年探しを手伝っていたのか。」
「うん。困っている人は放っておけないから。」
そう言うと彼女はあちーと言って制服のブラウスをぱたぱたとあおぐ。
「あっつ〜アイス食べようかな。」
「あいす？何だそれ。」
「えっ、アイス知らないの！？」
「悪かったな。」
そのまま彼女と商店街の道を歩いていく。
「最近中々話せてなかったね。リーダーの仕事大変？」
「まあな。今日横浜に住んでいるジェリクル達の様子を伺ってきたんだ。」
「横浜にもジェリクルいるんだ！元気そうだった？」
「ああ。」
すると彼女が突然「ちょっと待ってて」と言って店に入っていった。
しばらく待っているとAが何かを持って戻ってきた。
「それ何だ？」
「アイスだよ。ひとつあげる。」
「いいのか？」
「いいって！私の奢り。」
そう言うと彼女は俺にひとつ差し出す。
アイスは逆三角の硬い容器に丸くのっていた。
「んー！美味しい！」
ゴミ捨て場の近くの路地裏で他愛もない話をしながらアイスを食べる。
「マンカスも食べなよ、溶けるよ。」
そう言われてアイスを食べると、口全体に甘みが広がった。
「…美味しい。」
「でしょう！私大好きなんだ！」
そう言ってAは再びアイスを口にする。
ああ、俺の好きな笑顔だ。
「…どうしたの？」
「いや、何でもない。」
首に流れる汗、うなじ、ブラウスから透ける肌が色っぽくて顔が少し赤くなるのを感じた。
恋心は恐ろしいものだ。
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伊達 光秀 - マンカスとタガーに好意を持たれているなんて...夢主ちゃんが心底羨ましい← (2018年12月17日 22時) (
レス) id: 9cccb0eb3e (このIDを非表示/違反報告)
マリお - マンカス大っすきなんでうれしいです＾＾こうしてキャッツの夢小説に出会えるとはおもってなかったです。 (2014年11月8日 23時) (レス) id: 483dce1d76 (このIDを非表示/違反報告)
かななん(プロフ) - ねねこさん» 有難うございます☆こちらこそ、よろしくお願いします♪ (2014年8月1日 13時) (レス) id: 6b33507c4c (このIDを非表示/違反報告)
ねねこ(プロフ) - かななんさん» いえいえ！レスってところを押すと送りたい人のところに楽々送れますよ(o^^o)私は神奈川（静岡に近い方です）に住む高1です！これからも小説宜しくお願いします(*^_^*) (2014年8月1日 13時) (レス) id: 14bda2dd5b (このIDを非表示/違反報告)
かななん - ねねこさん、返信遅くなってすみません汗 (2014年8月1日 13時) (レス) id: 6b33507c4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねねこ | 作成日時：2014年5月11日 2時
