第23話 模様 ページ27
あーあ、しばらくやみそうにないな…。
私はスマホの電源をつけるが、メールは誰もきていない。
宿題もここでするわけにもいかない。
最近疲れてるからちょっと寝ようかな…。
強い雨の音で目が覚めた。
外を見ようと寝床から出ると、隅っこで人間の女の子が眠っていた。
風邪を引くと思ったので、部屋の隅から毛布を取り出し、そっと彼女にかける。
どうか僕に気付きませんように…。
「ん…。」
しばらく眠って、目が覚めると体に温もりを感じた。
知らないうちに毛布がある。誰が掛けてくれたんだろう？
まだ雨はひどいし、中に誰かいるのかな？
薄暗い中を四つん這いで進んでいくと、何か音がした。
「！誰かいるの？」
返事は無い。
私が前へ進むと再び音がする。
「誰かいるの？返事して下さいな。毛布を返しに来たの。」
しばらくの沈黙の後、若い男性の声がした。
「ああ、僕だよ。毛布はそこらへんに置いておいて。」
少し焦ってるようだった。
「あの、顔を出して下さい！ちゃんと目を見てお礼を言いたいんです。」
「いや、お礼はいらないし、僕は他のみんなと違うから…。」
「例え何だろうといいから出てきて！」
しまった！初対面に言い過ぎた。
すみません…と言った直後、一匹の雄猫がこちらへ来た。
「初めまして。君がAだね。ジェリクルの間では君は結構有名だよ。」
「あの、さっきは毛布ありがとうございました。貴方は…。」
「僕はカーバケッティ。カーバって略して呼んでくれ。それじゃあ。」
正直、彼女の前でこの姿を見せたくなかった。
昔からこの模様が嫌で、前いた街では散々馬鹿にされた。
例え今は違っても悩みは消えない。なのに…。
「ちょっと待って！どうして行っちゃうの！？
もしかして人間が嫌い？だとしたらごめんなさい！」
ああ、誤解をされてしまった。
「…正直に話すよ。僕、毛の模様がコンプレックスなんだ。こんな地味で汚い色でさ。だからあまり皆の前に出られないんだ。」
…また僕は気を遣わせてしまうのだろうか。
どうして自分に自信を持てないんだろう。
「この模様のどこがおかしいの？」
「…えっ？」
彼女はにこっと笑い、こう言った。
「その模様、すごく大人びて見える。同系色だからかな。普通に素敵だよ。」
「あ、ありがとう…。」
Aはこう言って僕に微笑んだ。
「私、その模様好きよ。」
気づけば空は僕と同じく晴れていた。
今は梅雨だが、僕の心には春が来た。
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伊達 光秀 - マンカスとタガーに好意を持たれているなんて...夢主ちゃんが心底羨ましい← (2018年12月17日 22時) (
レス) id: 9cccb0eb3e (このIDを非表示/違反報告)
マリお - マンカス大っすきなんでうれしいです＾＾こうしてキャッツの夢小説に出会えるとはおもってなかったです。 (2014年11月8日 23時) (レス) id: 483dce1d76 (このIDを非表示/違反報告)
かななん(プロフ) - ねねこさん» 有難うございます☆こちらこそ、よろしくお願いします♪ (2014年8月1日 13時) (レス) id: 6b33507c4c (このIDを非表示/違反報告)
ねねこ(プロフ) - かななんさん» いえいえ！レスってところを押すと送りたい人のところに楽々送れますよ(o^^o)私は神奈川（静岡に近い方です）に住む高1です！これからも小説宜しくお願いします(*^_^*) (2014年8月1日 13時) (レス) id: 14bda2dd5b (このIDを非表示/違反報告)
かななん - ねねこさん、返信遅くなってすみません汗 (2014年8月1日 13時) (レス) id: 6b33507c4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねねこ | 作成日時：2014年5月11日 2時
