じゅうご ページ15
式が終わって、最後の学活も涙、涙で
終わった。
久々に階段を駆け上がって、重たいドアを
開ける。
そこには大好きな人が退屈そうに立っていた。
中村「おっそ、てかお前ブスすぎ」
『ばか。やめてよ、泣いたんだもん。
…おめでとうの一言もないの〜?』
はいはい、というかのようにおめでとうと
言って、さりげなく私の額に唇を押し付けた。
『ふふ、ありがとう』
[俺はどこにも行かないよ]
そう言ってくれた友哉。
[俺らと一緒に、バンドやりませんか]
そう言ってくれたこやさん。
みんな、出会ったのはここのおかげ。
そして、今。
中村「目ぇ瞑って、手出せ」
いつもの無茶振りみたいに言われて、
その通りにする。
真っ暗な視界の中、チャリン、と音がした。
その後、手のひらの上に冷たい金属が乗った。
中村「目、開けて」
目を開けて手のひらを見ると、その上には
鍵が乗っていた。
『えっ…』
中村「一緒に…住もうか」
その嬉しすぎる言葉に、さっき出切ったはずの
涙は、また溢れてきた。
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作者名:あおいくん。@中村くんがすき。 | 作成日時:2018年3月23日 19時