…日常 ページ1
N「よし、だいたいOKかな」
ふぅ、と一息ついてテーブルを見る
小さなおにぎりがふたつ、ハム入りスクランブルエッグと、豆腐とわかめのお味噌汁
豆腐は苦手なんだけど…
N「いちごで誤魔化すか」
お弁当用に買っておいたとっておきのいちごも並べて
N「翔、朝だよ」
ダブルベッドのど真ん中、布団に埋まって眠る小さな我が子を起こすんだ
N「翔ー」
あ、しまった
呼び掛けているの、左耳だ
右耳は布団に埋まってるし、しょうがない、動かすか
びっくりさせないように、ゆっくりと上向きにさせて
N「翔、朝だよ」
右耳に向かって、もう一度
S「んー…」
N「朝だよ朝、チュンチュンいるよ」
S「にのー…チュンチュン…」
N「ん、ベランダ出ようか」
もぞもぞ、覚醒しだした我が子を抱き上げて
ベランダに出て朝日を浴びる
これで完全に目を覚ます
S「チュンチュン…」
N「あー…カーカーだったねぇ」
残念、すずめじゃなくてカラスしかいなかった
N「翔、おはよう」
S「おあよー…」
朝日を浴びながら、ぎゅーと抱き締めた
、
うちの子、翔は
生まれつき左耳が機能してなくて
言葉や知能には問題ないが、話しかけるときは正面からか右耳に向けてじゃないと全く聞き取れない
もうすぐ3歳、平均よりかなり小さな身体で、少し…病弱で
たくさん苦労はするけど
N「よし、ご飯食べよう」
S「あー、とーふ、ちらいよー」
N「ちゃんと食べたらいちごがあるよ」
好き嫌いはだめだよ、翔
、
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ユイ(プロフ) - この小説、大好きです！ (2016年10月15日 18時) (
レス) id: 2e4d97dab6 (このIDを非表示/違反報告)
潤☆翔(プロフ) - 小説読みました。あたしの父親も耳が聞こえなく補聴器をしてます。愛がある小説ですね。願わくは翔ちゃんの右耳が補聴器でこれ以上悪くなりませんように。 (2016年6月10日 23時) (レス) id: 1f42c8591f (このIDを非表示/違反報告)
Nas(プロフ) - 泣きすぎて読めません(笑)19章までたどり着けるかわかりませんが家族い見つからないようにこっそりと泣きながら読み進めていければいいと思います。 (2016年1月20日 20時) (レス) id: e955151538 (このIDを非表示/違反報告)
宏貴(プロフ) - 凄く感動してます！ずっと泣きっぱなしです泣 この小説に出会えて感謝です (2015年12月25日 4時) (レス) id: d86fb945e9 (このIDを非表示/違反報告)
mikeneko(プロフ) - 泣きました。泣かされました。何故か小さな翔くんが想像出来ちゃうって不思議な感じ,,,でも、すごくいいって思います。泣きすぎたのでちょっと休憩してから続き読みます(T-T) (2014年11月20日 18時) (レス) id: 96e905684b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なち
| 作成日時：2014年6月17日 0時
