【魔主役】変人チートお嬢様には敵わない No.2 (ページ9)

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シャオロンが涙目で震えていた。
ゾムに爆弾ゲームを強制的にやらされているからである。

(…おシャオって変な奴によく絡まれとるよな…。)

zm「爆弾、寄越さへんの？」
sha「えっ？」

zm「はよ回さんと爆発するで～～～」

その爆弾を見てみると導火線が数センチしか残っていなかった。

sha「ギャアアアアーーー‼?」
「どっどないしょとりあえず…。」

(マッテクレ…ドコニナゲルンd ((sha「外ーーーーー‼!」

『‼】
ダイリは外に人がいることに気がつき、とっさに紙を投げた。

ボガァン

『アッ。』

紙に触れた人…

zm「爆弾ゲームのルール知らんの？」

せんせーやん…

sha「ーーーちゃうやろこんなん‼死人が出たらどうすんねん……」
「その通り。」

砂埃から陰が見える。
(キレとるやん…。)

ダイリはあちゃぁーとか思いながら先生の全体図像を見た。

キチッと固められている髪でその横には髪と同じ色の角が生えている。
鼻は高く、少しキツそうな顔に見えるが言うほど怖くは無さそうだ。
左の頬には傷が二箇所ある。
手の前には魔方陣らしき模様が浮かび上がっている。

(ああ、"半永久(ヒール)"か)
家計能力に気付いた瞬間、ダイリはふと悟った。

(苦労人の匂いがする…。)

tn「あっダイリ何があったねん。」
トントンの声が聞こえた。
『先生に説教くらってるおシャオの隣にいるやつ。あれが教室爆破させた。』
ut「……帰ってええ？」
『は？』
ut「ゴメンナサイ。」

キィィイ…

先生の魔方陣から音が聞こえた。
はじっこからみるみるボロボロだった壁が治ってゆく。

(生き物以外にも使えんの…強ッ)

主人公)が感心していると先生が話し始めた。

「悪魔学校の由緒正しき行事…飛行試験に臨んでもらう。」
(待て、最初の方なんも聞いてなかった)

「それにあたりまずはーーー近くにいる者と二人組を作りなさい。」
焦るダイリをよそに先生は話を進めた。

『イヤっまっちょねせんせー？わしは何すりゃ…？』
「‼ あっすみません(・・・・・)待たせてしまって。」

慌てて敬語を使ってくる先生にダイリは手を振りながら言った。
『えっイヤ、全然。』

(警戒されている。そうだもんなぁ…大人だから(・・・・・・)ね…)

『はい。』
『はい。』

その一部始終を見ていたトントンが、ダイリの顔を見つめた。
tn(切なそうな顔した？)

ダイリが視線に気づき、見返してきたとき思わず、
トントンは目を逸らしてしまった。