114話 ページ15
夢「いけぴー、今日顔腫れてない?」
「えっ?」
次の日。
練習前にストレッチをしていると、グラウンドに入ってきた夢生にいきなりそう言われた。
やっぱり誤魔化しきれてなかったかー。
いろいろ手は尽くしたんだけどね。あれだけ泣いたら、いつも通りってわけにはいかなかったか。
優「夢生君、いきなりそんなこと言ったら失礼だって。Aコーチも一応、女性なんだし」
「優磨の一言もじゅうぶん失礼だけどね」
優「え?俺何か変なこと言いました?」
「……別にいいけど!」
優磨は、まだまだこういうことに関しては鈍感なのね(笑)
夢「いけぴー絶対腫れてるやろ。人って一日でそんなに太れるもんなの?」
「違うよ(笑)昨日、ちょっとね」
私がそう言うと、優磨は何のことか分からないのか、眉をひそめて考える素振りを見せる。
夢生は、何かピンときたみたいで。
優「なんか、意味深っすね」
夢「あー……まあ。俺ら頑張るから。そうすればいけぴーだって元気出るっしょ?」
優「…あっ!そっか。あんなの、気にしないでください。Aコーチのせいじゃないっすから」
「ありがと。二人とも優しいね」
夢「あ、もしかして惚れた?いけぴー、俺の事好きになった?」
「んなわけないでしょ(笑)さ、練習練習!」
夢「俺は全然オッケーなんだけどなー」
「寝言は寝てから言えー」
そんなやり取りに優磨がゲラゲラ笑って。
それにつられて私と夢生も笑顔になる。
いろいろあって辛かったけど、大丈夫。きっと、今の状況を打開できるはず。
78人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:彩女 | 作成日時:2017年12月23日 0時