50話 ページ1
私への質問タイムはあれから微妙な雰囲気のまま終わりを迎えた。
みんな何かを察してくれたのか、深くは聞いてこなかった。
今日はオフ。
春になって温かくなってきて、お散歩がてら歩くのも気持ちよくなってきた。
桜の木もかなり蕾が膨らんで、遠くから見てもピンク色に色づいているのが分かる。
せっかく天気がいいのだから、と、近くのコンビニまで歩いてお買いもの。
春の匂いを感じながら歩いていると、コンビニの近くで見覚えのある後ろ姿を発見。
そーっと近づいていって、それが私の良く知る人物であることに確信を持った。
「大伍?」
一瞬、辺りをキョロキョロと見回したその人は、くるりと後ろを振り返って驚いたようにのけ反った。
「やっぱり大伍だ!」
大「まさかオフの日まで会うとはね(笑)コンビニ?」
「うん。天気がいいから歩いてきたの」
大「俺も。花粉は辛いけどね」
そうそう。大伍は毎年花粉症でこの時期は辛いって言ってたっけ。
今も鼻をズルズル言わせながら「花粉なんてなくなればいいのに」なんてボソボソ呟いてる。
コンビニで買い物を済ませて、2人して片手に袋をぶら提げながら歩く。
「大伍はいつもコンビニ飯なの?」
大「や、違うけど。たまにね」
食べたくなる時あるじゃん、と手に持ったコンビニ袋をブラブラと揺らして見せる。
確かに食べたくなる時あるよね。
私も楽したい時とか、たまに使うもん。
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タカゆき - 再開楽しみにしています。ご自愛下さい (2018年3月29日 23時) (レス) id: c542140ed6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彩女 | 作成日時:2017年7月31日 23時