私、ダメだよ。

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誇「じゃあ、行くね。わざわざありがとう。」

誇乃葉はハリウッドで
ヒロインの役をやらせてもらえることに
なったらしい。
だから今日また発つみたい。

大「元気でね。」

あれから傷はほとんど治って
メイクでほとんど隠せるぐらいまで治った。
薮君とは未だにギクシャクしていて……

誇「ありがとう。大ちゃん。」

あ「手紙とかメールとか電話もする！」

誇「うん。私も。じゃ、ばいばい。」

そう言って誇乃葉は搭乗口へと向かっていった

裕「薮くん……本当に良かったの？」

宏「……何が…？」

侑「誇乃葉と仲直りしなくてよかったの？」

宏「別に……」

慧「やーぶー！仲直りしてきて！
誇乃葉が帰ってきたらまた
ギクシャクしてるわけ？
んーもう！き…気持ち悪いよ！やぶ！」

光「そうだそうだ！
そんな薮、気持ち悪いぞ！
早く行ってこい！」

JUMP「行ってこい！」

宏「みんな…行ってくる。」

全力で走った。誇乃葉を探して。
居た……

宏「誇乃葉ッ……」

驚いた顔で誇乃葉は振り向いた。

誇「薮くん……」

宏「誇乃葉…俺……」

誇「ね、薮くん。」

宏「え……」

ギュッ……

宏「え…ちょ……」

誇乃葉が抱きついてきた。

誇「ふふ…あったかいね。薮くん。
ごめん。私さ…薮くんにひどいこと言った。
薮くんが誰よりも皆のこと分かろうとしてたこと、知ってたのに。本当、ごめんなさい。」

宏「誇乃葉…俺も……ごめん。」

誇乃葉が俺から離れた。

誇「仲直りだね。」

宏「うん。」

誇「薮くん。…ありがとう。」

宏「え？」

誇「感謝してる。薮くんには。いつも。」

宏「誇乃葉…」

ギュ

誇「いつもありがとう。」

宏「俺も。誇乃葉に感謝してるよ？いつも。」

誇「んふふ…じゃ、行くね。また。」

宏「またな。」

また。そう。また会える。
今日が最後なわけないよ。

【別れはまた会う約束】だよな。




また会える。何回だって。
今日が最後じゃない。
何回も、何回も。
会うたびに変わって、笑顔になれる。

【別れはまた会う約束】だったよね？




また会う日まで。
笑顔でいよう。

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