どうしても君がいい/赤

どうしても ページ14

結局、そのまま重岡くんはスタスタ歩いて





隣の部屋に入った






『…怒らすようなことしたかな？』






自分でどれだけ考えても、わからんくて




謝るにも、自分の自覚が無いと謝りにくいなーって





お姉さんの部屋、勝手に入りたくないし…


重岡くんと喧嘩(？)してもたし







『もう



…帰ろ』




小さく、重岡くんの部屋のドアにノックする





「なにー？」




部屋の中から呑気な声が聞こえる





『重岡くん！あのさ…』





ｶﾞﾁｬ…






急にドアが開いて、目の前には大好きな彼の姿






『もう…帰るな！』





「なんで？」





『お、お姉さんの部屋勝手に入りたくないし




なんか重岡くん怒ってるし…』





「ふーん、じゃ、ばいばい」






『あ、うん！


パジャマ、洗って返すから』





思った以上に対応が塩でショック






やっぱ私より清水さんがいいんかな…






「あ、気を付けろよ」





『…うん』




泣きそうになるのを堪えて返事する




『おじゃましました』





結局重岡くんは玄関まで送ってくれた





「ん」




外へ出て、重岡くんの家を見ると重岡くんは微笑みながら私に手を振る




私も遠慮がちに手を振り返す









やっぱり私は女の子





多少は追いかけてくるとか期待してまう





でも、そんな期待に重岡くんは答えてくれんくて




『…上手くやってけるかな』




そんな事を言いながらパジャマ姿の私は歩いてた

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