稲荷崎高校名物宮ツインズ ページ4
・
放課後体育館前。
いつもより割り増しうるさい心臓を抑え扉に手をかける。
中から聞こえる声。
ボールの音。
「(あぁ…心地いいなぁ)」
なんてカッコつけてみる。
開けた先にはどんな景色があるのだろう。
深く深呼吸をして扉を開ける。
北先輩を探すもいない。
あ、あれは稲荷崎名物宮ツインズじゃないか!!
…名前は確か…宮、侑さんと治さん。
どっちかわからないけど宮ツインズの片方がこっちに向かって来ている。
かすかに聞こえた「お前のファンやない?」という言葉には心で反対しておこう。
「なんか用?」
「あー、えと北先輩いますか?」
「…北さん?今はおらんけど」
なんだよ!呼び出したのにいないの!?
「…そうですか、ありがとうござ…「A?」北先輩!呼び出しておいていないのは酷いですよ!」
「すまん、遅いからお前の教室行ってた」
なんですと?
「北先輩スパダリですね」
「…」
知ってますよ、無視ですね!
ヘコタレナイヨワタシ!!
「あ!先輩!こんな所に呼び出してどうしたんですか?」
「あぁ、新聞部に依頼…というか頼みごとがあんねん」
「ほう!頼みごととは?」
「もうすぐ学校説明会やろ?
そのパンフレット作ってるの新聞部やん
そんでバレー部の記事書いてほしいんやけど」
「へー!自分新聞部なん?
てか、ここ新聞部とかあったんやな!」
宮ツインズの片割れが話しかけて来た。
立花はどうする?
▶ 自己紹介する
▶ 笑う
▶ 自慢する
答えは全部!!!
「ははっ、そうです!私がかの有名な天才美人ライターの立花Aです!!
ちなみに宮ツインズのどっちですか?」
「フッフ…、俺は宮侑やで
向こうにおるのが治」
似てるようで似てないよね!彼ら!
「宮くんよろしく!」
「(へー、図々しく名前で呼ばんのな)
宮くんやと治と区別つかんやろ?
侑でええよ!」
なんだなんだ、グイグイくるな!
「わかった、侑くんって呼ぶね〜」
「…侑、はよ練習戻れや」
「うぃっす」
後ろを振り向くとすっかり空気と化していた、不機嫌そうな北先輩が、
「北先輩、そんなにシワ寄せてるとせっかくのイケメンが台無しですよっ」
キメ顔で言ってあげると、
「喧しいわ」
・
怒られた解さぬ
・
585人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
神奈川県って存在薄くね?神奈川県より - え?神奈川出てきた←どうでもいい。とても面白いです!!! (2020年4月15日 23時) (レス) id: 2ec1bda221 (このIDを非表示/違反報告)
わらび餅(プロフ) - 稲荷崎大好きなので本当嬉しいです!続編楽しみにしてます!頑張ってください! (2017年11月6日 18時) (レス) id: 201cb430bd (このIDを非表示/違反報告)
信玄餅 - とても面白いです!再新頑張ってください! (2017年11月5日 7時) (レス) id: 9568b3a389 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいぽー - 作成初日から見てます!北さん寄りの作品ってほとんどないので、とても楽しく読ませてもらってます! (2017年11月5日 7時) (レス) id: 3d8e797fe5 (このIDを非表示/違反報告)
デミオム - 面白いです!北さん、好きです!頑張ってください! (2017年10月29日 21時) (レス) id: 3ff618a48c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:立花 | 作成日時:2017年10月28日 15時