鳳凰と二度目の人生【ONE PIECE】 (ページ2)

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鳳凰と赤髪（1）ページ2

はっきりとしない意識の中、誰かが呼ぶ声が聞こえる。

「…！」

あぁ、ダメだ意識が……。

「A！」

『！？は、はい！』

突然の大きな声に驚いて弾かれたかの様に起きる。同時に肘を机にぶつけてしまい痛くなってしまった。

机？あぁ、マキノさんのお店でオレンジジュース飲んでいたんだった。

「もー、聞いてた？話」

腰に手を当て、頬を膨らますマキノさん。可愛くて思わず口元が緩んでしまう。
もちろん話は入ってきていないので『いや』と言うとマキノさんは「もう一度言うわね」と言ってくれた。ありがたいな。

あれ、私いつの間にマキノ"さん"呼びに？

「A、貴女はねー…「おい！大変だ！」

マキノさんが言い直そうとした時に村の人がいきなり入ってきた。息が荒く、汗もかいていて思わず身体を強張らせる。

「か、海賊が来たぞ！」

マキノさんが息を呑む音が聞こえた。
震える口からまた言葉が紡がれる。

「ルフィが、今っ海賊の所にっ…！」

ルフィという単語が聞こえた瞬間、私はバーの椅子から飛び降りて駆け出した。後ろから名前を呼ばれるが聞こえないフリをする。
ルフィ……兄を助けたい。助けたい、けど、それよりも。

『見たい！』

重要人物のアイツが。

『…重要人物？』

とは何なのだろう。

疑問に思いながら軽くなった身体を走らせた。