盗み_46 ページ47
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魔人くんが居なくなった長椅子で私は一人、静かに笑った。
『 バレてるとは思っていたよ、
君は
そうさ、こんな格好をしたところで
中身は 私 。
僕は女にも男にも成りきれない、
不完全 な人間なんだ。
芥川side
鯨に乗り込み人虎を見つけ凡そ半刻過ぎた。
組合の長は海へと沈み、
空を泳ぐ鯨は何者かによって操作不能と成った。
「 ……………。」
組合の長を倒し僕の体力も残り僅か
鯨の軌道阻止は疎か、僕等が脱出する為の
《 このままでは鯨と一緒に街へドカーン!と行っちゃうね 》
「 Aさん?!一体何処から……? 」
大怪盗、
脱出したと聞いていたが真逆こんな場面で再会を果たすとは
《 時間がないから手短に話すね
今から君達を一斉に地上の僕と交換させる、
此方へ突っ込んで来る鯨の事は僕達に任せ給え 》
「 でもAさん!鏡花ちゃんが……っ!! 」
人虎の声に怪盗は騒ぐ子供をあやすように柔らかに云う。
《 包帯くんの指示では君達の救出、
そして僕の異能でも君達三人が限界なのだよ 》
でもッ……!!、と聞き分けの悪い人虎を押し退け僕が
「 承知した、僕等は如何すれば善い 」
《 何もしなくていいよ 》
直後、拡声器から笑いを堪えるような声が聞こえたような気がして
僕等三人の躰が翠の文字羅列に包まれる。
《 異能力__ " 一寸の夢 " ___ 》
気がついた時には目の前に大きな海が広がっていた。
貴方side
包帯くんからの頼み事は二つあった。
一つは魔人くんとの接触
そしてもう一つは_____、
『 ぅぐッ………! 』
___ 虎くん達の救出。
虎くん、禍狗くん、鯨さんと三人同時に場所を交換したのは善いものの三回分の体力
それに加えて近日の異能の使い過ぎで疲労が蓄積されている
『 これでは、戻っても重傷に成るねェ… 』
躰中のあらゆる臓物達が悲鳴を挙げている
まるで、刃物の悉くが全て呼吸器官に突き刺さっているみたいだ……
そして何より、
____目が見えない
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オズ - dGAzIwL2bmd18Yxさん» うあ…嬉しすぎるお言葉……ありがとうございます!!!頑張りますね!!! (2022年7月13日 20時) (レス) id: 1d6204a61d (このIDを非表示/違反報告)
dGAzIwL2bmd18Yx(プロフ) - もう、やべぇ、、(文才が天才過ぎて語彙力が4にました)面白過ぎます‼︎続編の更新も楽しみに待ってます (2022年7月11日 1時) (レス) @page50 id: d1624c287f (このIDを非表示/違反報告)
オズ - *深音*(みおと)さん» ああああありがとうございます!!最終回まで頑張って書きますね!! (2021年8月18日 12時) (レス) id: bf4e4a8e9b (このIDを非表示/違反報告)
*深音*(みおと)(プロフ) - すっっごい好きです…(語彙力皆無)更新頑張ってください! (2021年8月18日 0時) (レス) id: 2e41216803 (このIDを非表示/違反報告)
オズ - テレタビーズ教さん» ありがとうございます!!これからも良いものが書けるように頑張ります!! (2021年8月4日 17時) (レス) id: 886aed0c44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:オズ | 作成日時:2021年7月25日 18時