盗み_10 ページ11
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中島side
バリンッ
「 …!?」
始まった!怪盗が来たんだ!
音の方向からして、
応援に行った方がいいのかな、なんて思考を巡らせていると通信機から太宰さんの声が。
《 敦君はその場で待機、あれは怪盗の罠だ。
もうじき其方に来るはずだから作戦通りに 》
「 了解!」
何時もより高い目線で、僕は其の時まで待っていると、青玉が展示されている方から警備員が一人此方へ向かって歩いてきた。
……!!
あの人だ!!
" 其の時 " 、僕は思い切り天井を蹴って真下にいる怪盗の首筋に刀落としを狙った。
貴方side
青玉を手に入れる十数秒前にわたしは一人の警備員を気絶させて服を交換した。
其の間実に二十秒。
まさに早着替えってやつ!
怪しまれないように警戒態勢の警備員の演技をし乍ら、堂々と歩く。
『 …!?』
突然、頭上に気配を感じた。
___そう、 " 頭上 " に。
……真逆!!
信じられない速さで近ずいてくる気配から逃げるように地面を蹴って前方へ飛ぶ。
直後、背後で空を切った音がした。
真逆天井で私が来るのを待っていたとは
「 見つけた!大怪盗!」
『 何故、僕が警備員の姿だと分かったのかな?』
「 " 怪盗は警備員を装ってくる " と云われていたから。
貴方は許されない罪を犯した、
だから怪盗なんて辞めて罪を償ってください!」
虎の手足尾を持った少年は私に哀れみの目を向けて云った。
それにしても、あの繁華街で偶然見かけた少年が今宵の敵に成ろうとは
『 カミサマは意地悪だね 』
私が好きで殺人をしている訳じゃないって知っているクセに
「 え?」
私は走った
虎くんの当惑する声を背に向けて。
「 あっ!待て!!」
包帯くんの手の上で踊らされていることも知らずに。
太宰side
「 却説敦君、大怪盗の行方は?」
美術館と面した裏道にて、其の狭く暗いところで私は館内での作戦指揮をしていた。
まぁ半分は身を隠す為だけど
《 進行方向は変えずに僕の一撃を避けて逃げて行きました 》
流石大怪盗、
ポートマフィアの上級構成員を葬っただけはあるね
自然と口元が緩む。
「 では其の儘怪盗の追跡を頼むよ
___" 作戦通り " ね、」
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オズ - dGAzIwL2bmd18Yxさん» うあ…嬉しすぎるお言葉……ありがとうございます!!!頑張りますね!!! (2022年7月13日 20時) (レス) id: 1d6204a61d (このIDを非表示/違反報告)
dGAzIwL2bmd18Yx(プロフ) - もう、やべぇ、、(文才が天才過ぎて語彙力が4にました)面白過ぎます‼︎続編の更新も楽しみに待ってます (2022年7月11日 1時) (レス) @page50 id: d1624c287f (このIDを非表示/違反報告)
オズ - *深音*(みおと)さん» ああああありがとうございます!!最終回まで頑張って書きますね!! (2021年8月18日 12時) (レス) id: bf4e4a8e9b (このIDを非表示/違反報告)
*深音*(みおと)(プロフ) - すっっごい好きです…(語彙力皆無)更新頑張ってください! (2021年8月18日 0時) (レス) id: 2e41216803 (このIDを非表示/違反報告)
オズ - テレタビーズ教さん» ありがとうございます!!これからも良いものが書けるように頑張ります!! (2021年8月4日 17時) (レス) id: 886aed0c44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:オズ | 作成日時:2021年7月25日 18時