三日目 ページ37
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海の狭間に立つ
「寝起きの悪い人っているよね……」
「え、誰？彼氏？」
『まあ、そこそこ見当はついたよ』
昨日お風呂に入れたからか、幾分か指通りが良い髪の毛を手櫛で梳く。
すずめは、綺麗な長い髪と、千果から借りたヘアブラシで戦っていた。
その時ふと溢した愚痴を千果が掬う。
「彼氏なんていないってば！ 一般論」
口を尖らせて否定するすずめ。それがなんともまぁ、幼く見えて、うがいをする為に口に含んでいた水をペッ、と出した。
……あぶないあぶない、吹き出す所だった。
「そういう時はなあ＿＿＿キスしたら起きるで！」
『＿＿＿経験談ですかぁ、奥様？』
「……一般論や」
千果が無意識で惚気た後、私とすずめは千果の手によって食堂へと向かう。
そこで、朝から豪華なお食事をしていると、ふと弟さんが大きな声を上げた。
「なあ、見てみて！ こいつすごいわい！」
引き寄せられる様にしてテレビ画面を見つめる。何気ない朝の情報番組で、子供が喜ぶなんて………え？
『猫ちゃん！！』
「どぅわ！！ちょ、A、急に大きな声出さないでよっ」
デカデカとした
【
というテロップに思わず叫ぶ。
慌てまくってご飯を喉に詰まらせた私を弟くんに預けたすずめはニュースの内容に目を光らせた。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
『起きてーー！草太さぁぁぁん！！』
無事、弟くんの神の手によって一命を取り留めた私は、これからの準備を進めるすずめから託された指令を遂行していた。
一向にクリアが見えないのは気のせいだと思いたい……！
ブンブン、と椅子を大きく揺さぶってみたり、上に放ってみるけれど微かな寝息が途切れることは無かった。
『ど、どうしたものかぁ＿＿＿はっ！』
今朝の千果の言葉がフラッシュバックする。
じぃっとその背板を見つめて＿＿＿
『いや、そろそろ起きてよぉぉお！！』
＿＿＿頭突きをかましてやった。
「Aさん？」
『そうです、Aです！！おはようございますー！』
「え、……どうかした？」と、戸惑う草太さんに思わず頭を抱えた。
ぜ ん ぶ あ な た の せ い で す よ ！
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すずや - るいさん» 見つけてくださりありがとうございます✨ (2月24日 22時) (
レス) @page24 id: 80d2653d1f (このIDを非表示/違反報告)
るい - 今日すずめの戸締まり見てきて、小説を見たくなったところでこの小説を見つけました!すごく面白いので頑張ってください! (2023年1月9日 16時) (レス) @page26 id: 2b427804a3 (このIDを非表示/違反報告)
すずな - まーぼーどーふさん» ありがとうございます✨ すずめの戸締まり本当に良いですよね〜 (2022年12月29日 21時) (レス) id: 80d2653d1f (このIDを非表示/違反報告)
すずな - キモオタクさん» これから少し落ちてしまうかも知れないので、今出来るだけ書いちゃってます！ (2022年12月29日 21時) (レス) id: 80d2653d1f (このIDを非表示/違反報告)
まーぼーどーふ - すずめの戸締まりの世界に入れて幸せ！神更新！ (2022年12月29日 21時) (レス) @page17 id: dd43b0d406 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すずな | 作成日時：2022年12月19日 1時
