【HQ】目が覚めたら悪女の第１子分だった件

【短編】HQ学園の桑原さんは迷子です！【登録者様300名突破記念】 ページ35

ーこれは、まだ桑原さんがランチを食べ終えてすぐのことー







『…………ま、ま、



迷ったああああああああ！！！！！』




ちょっと待って！？今私ランチルームの前にいたよね！？ここ、どこ！？



やばい、





完全に迷った。




どうすればいいのかわからずとりあえずくるくるまわりを見渡してみる。




『………あ！地図だっ！』




ラッキーなこともあるもんだ。



これですぐ解決だ。





と、思ったら




『え……………これ何ゴト……？』




どういうわけだか校舎の一部が〜マークで省略されている。





要するに広すぎて書ききれねえってことか。




けど、けど




『その省略の中に一般教室を入れるのはどうかと………』




どうせこの学校の生徒なら教室の位置なんぞわかって当然だ、と嘲笑うような〜マーク。




思わず横にあったツボを床に叩きつけそうになる。が、



“時価 1億”



と書かれた表示を見て辞めることにした。



あの超有名逆ハーレムアニメみたいに借金返済のため男のふりをするだなんてことはぜひとも避けたい。




余計パニックになってさらに周りを見渡す。




階段と廊下に続く赤いカーペット。大理石の床。所々に置かれたたっっっかそうな美術品。





その全てが庶民の私を嘲笑っているようだ。





『…………もう、諦めるしかないのかっ……！』






人のいない踊り場に突っ伏しそうになったその時






？「……あれ？桑原か？なんでお前こんなとこにいるんだよ」




聞き覚えのある声がした。



『この声…………まさかっ……！









烏養コーチいいいいいいいいいいいいいいいいい！！！！』





烏「おいおいなんだよ！？どうした！？」




私は床で急いで土下座の体制を作って言った。




『烏養様！……いや……救世主様！





教室の場所教えてくださああああああああいいいい！！！！！！！』



ーーーーーーーーーーーーー

孤「………ねぇ、なんかさっきからA、烏養コーチのこと変なふうに呼んでない？」




夜「え？そう？」




『救世主コーチ様！ちょっといいですか！？』




烏「お前そろそろその呼び方やめろ！！恥ずかしい！」

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