倉庫 ページ8
「〜♪」
「如何して鼻歌歌っていられるの……」
「暗いところ好きなんだよね」
上機嫌な事が声からも分かるように云うと「はは……」と云う笑い声が聞こえた
絶対苦笑いだな。
「……本当にここに現れるんですか?」
「本当だよ
心配いらない
虎が現れても私の敵じゃないよ。こう見えても、『武装探偵社』の一員だ」
「……凄いですね、自信のある人は……僕なんか孤児院でもずっと「駄目な奴」って云われてて──
その上、今日の寝床も明日の食い扶持も知れない身で」
「敦くん……」
「こんな奴がどこで野垂れ死んだって……いや、いっそ虎に食われて死んだ方が───」
駄目だ。敦くんは1度ネガティブになるととことんネガティブになる。
……実は敦くんのこーゆーところが苦手だったりする
「さて……そろそろかな。」
ガタン!
倉庫の奥で物音がした
敦くんはその音に吃驚して肩を大きく揺らす
「今……そこで物音が!」
「そうだね」
「きっと奴ですよ太宰さん!ねぇ、Aちゃんもそう思うでしょ?!」
敦くんは私に同意を求める
出来れば応えてあげたいが、生憎、自分に嘘をつくのは好まない性分でね
「風でなにか落ちたんじゃないかな」
「人食い虎だ!僕を食いに来たんだ!」
「座り給えよ敦くん。虎はあんな処からはでない」
「如何して判るんです!」
敦くんがそう叫ぶと太宰さんはパタンと本を閉じた
月の光が倉庫の中に入って倉庫の中が明るくなる
勿論、私がこんなに冷静でいられるのは、太宰さんに虎の正体を教えて貰ったからだ
衝撃を受けたが、太宰さんの説明を聞いて納得したため、信じた。
「そもそも変なんだよ敦くん
経営が傾いたからって、養護施設が児童を追放するかい?大昔の農村じゃないんだ。」
「それに、そもそも経営が傾いたなら半分程追放しないと、どうにもならないよね?」
「お二人共、何を云って──」
「君が街に来たのが二週間前」
「虎が街に現れたのも二週間前」
そして、此のセリフを云うのは実は打ち合わせをしたりしている。
面白そうでしょう?
ポートマフィアのお嬢さん──
と耳元で云われた
バレていたのだ。最初から
まぁ、私自身に敵意が無いからこうして同じ空間にいさせてもらえているのだが──
敦くんが知ったらどう思うかな……
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水音寺 刹那(プロフ) - 中也カッコよすぎです!とってもいい作品でした! (2018年2月23日 18時) (レス) id: 6d7b469f38 (このIDを非表示/違反報告)
猫蛇 - 赤雲蒼雲さん» ありがとうございます!そう言って頂けて嬉しいです!更新頑張りますね (2017年5月3日 9時) (レス) id: b82b3b39d6 (このIDを非表示/違反報告)
赤雲蒼雲 - 中也カッコイイです!更新頑張ってください!応援してます! (2017年4月17日 9時) (レス) id: 08e4520087 (このIDを非表示/違反報告)
猫蛇 - 白湯さん» ありがとうございます!いやぁ、もう書いている私もニヤニヤしてしまいまして……←更新頑張りますね! (2017年4月7日 12時) (レス) id: b82b3b39d6 (このIDを非表示/違反報告)
猫蛇 - にろりんさん» ありがとうございます!!わぁぁ、そう言ってもらえて何よりです!!ですよね〜もうほんと中也がかっこよくて……辛い…… (2017年4月7日 12時) (レス) id: b82b3b39d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:猫蛇☆彡。 | 作成日時:2017年1月8日 0時