#37 ページ37
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｢なんで…てめぇ、退学したんじゃ……｣
脂汗を垂らしながらそう零すズッコ。その視線の先から殺気は感じないから、トラウマによる汗だろう。
私の前にいた2人は静かに後ずさってゆく。少し強くなる背後の威圧。私も黙って退けば良いものを、芽生えた好奇心から振り向いて顔を見た。
｢……
その強者の風格に息を呑む。自らの父や、リボーンも充分オーラがあるがそれとはまた違う、荒々しい雰囲気を纏っていた。
ただ、昔 紙面を通して見たことのある彼よりは若く、鎖骨辺りまで伸びた髪は無造作に束ねられていた。
｢………なんだ…？ おま…ッ！！｣
見詰めていると、向こうもこちらを見返してくる。つい身構えてしまうが、目が合った途端何故か異様に驚くスクアーロ。
｢ツバ…サ……？｣
｢！｣
瞳を揺らして呟いたその“名前”に吃驚する。
向こうも酷く困惑しているようだった。
｢……A？｣
スクアーロが現れた時とはまた違う沈黙を破ったのは、傍から見ていたディーノだった。恐る恐ると発された声に反応するスクアーロ。
｢A、だと？｣
私の名前を反芻した後、｢そうか｣と一人納得したようにスクアーロが零す。
彼が呟いて、少し悩む素振りを見せたところで我に返り慌てた。
｢待って！ どうして……｣
どうして？
そこまで言ってからまた口を噤んだ。
何を彼に問おうとした？何を問えばいい？
思考が纏まらない。先程スクアーロが口にした名は既に懐かしく、又、彼の声で紡がれた違和感は多大だった。
｢うﾞおﾞおﾞぃ……｣
再び響く低い声。背後で幾人かが肩を飛び上がらせる気配がした。
｢A、なんだな？｣
｢そ、だけど……｣
頷くと、スクアーロは一度天井を仰ぐ。
何をしているのかと疑問を持つが、すぐに彼はぱっとこちらを向き口角を上げた。
｢オレはまだ退学しねぇ！！｣
あまりの声量に後ずさる。ズッコの情けない小さな悲鳴と尻餅をつく音が聴こえた。
｢なんの……話？｣
あまりにも脈絡のない流れだ。
辛うじて絞り出した声は随分とか細い。自身の困惑振りに内心で自嘲する。
そんな私にはお構いなしに、スクアーロはスラックスから取り出した小さな箱を私に押し付けた。
｢後で話がある｣
無理矢理押し付けたと思えば先程とは一転、静かな声でそう言った。
箱に向けていた視線を上げると目が合う。しかし苦しそうな色を滲ませてそれはすぐに逸らされた。
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だいだい(プロフ) - さにー☆彡さん» こちらこそ！応援しています！頑張りましょうね…！ (2018年4月2日 0時) (
レス) id: 9141d8589f (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - だいだいさん» それは嬉しいです！！お互い頑張りましょう！応援しています！！ (2018年3月29日 7時) (レス) id: ec1d0032bb (このIDを非表示/違反報告)
だいだい(プロフ) - さにー☆彡さん» わわわわわ！！！ありがとうございます！とても嬉しいです！さにーさんの復活作品少し読ませて頂いてます！！好きです(混乱)頑張ります…！！ (2018年3月28日 23時) (レス) id: 9141d8589f (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - とっても面白いです！ 雲雀さんのお姉さんもの少ないので見つけた的は嬉しかったです！ これからも頑張ってください！ (2018年3月2日 14時) (レス) id: ec1d0032bb (このIDを非表示/違反報告)
だいだい@テスト.卒業式.コンサート前につき多忙(プロフ) - 水愛さん» わぁぁぁ……!!嬉しいの極みです…!ありがとうございます！頑張ります！ (2018年2月26日 16時) (レス) id: 875df42b8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：だいだい | 作成日時：2017年8月13日 14時
