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標的4 ページ16

雲雀 side






仕事に切りが付き、ふと窓の外を見た時だった。


見知らぬ1人の少女が呆然と立ち竦んでいるのが見えた。


不審に思い、目を凝らす。



今まで校門を向いていた彼女が、校舎の方へ振り返った。





















校舎を振り返った時の彼女の哀しそうな表情(かお)を、


白い鎌を見詰める彼女の足元にできた幾つかの黒いシミを、



何処かで、前にも見たことがある気がする。







あの時も、僕は息をするのも辛くなって、



そして、君は______?











あれはいつ?僕は何処にいた?


そこに、誰がいた……?





































「………………」



分からない。


彼女の表情を、涙を見た時の息苦しさが何なのか。


この記憶が何か。






気付いた時には応接室を飛び出していた。



何故、あんなにも動揺してしまったのだろう。









「…………はぁ」

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作者名:だいだい | 作成日時:2017年4月25日 0時

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