西の楽園、ライヒスラントへようこそ！

treinta y cinco! ページ37

「！！
フレデリーカ？！」
「で、いるの？いらんの？」
「いる！もらうんだぞ！」

オレンジ色の花、ライヒスラントの国花＿＿＿カレンデュラ・アルベンシスをアルフレッドは嬉々として受け取った。

「意味は知っとるようやな？」
「身をもって体験したところさ。」
「なんや、うちの花要らんやないか。」
「要るさ。俺は君以外の好意を受け取る気なんてないよ。」
「ふん、よう言うわ。」
「伊達に２００年以上も君を想い続けてないからね。」

花を渡したのはフレデリーカ。バスケットはアルフレッドへ渡したもので空になったようだ。

「綺麗だよ、フレデリーカ。本当に綺麗だ。今までの君よりも、何倍も。」
「…おおきに。よくそない歯の浮くようなセリフ言えるわ。」
「俺は思ってもないことは言わないんだぞ。まあ、君なら泥だらけのシャツでも下着姿でも可愛く見えるだろうけどね。」
「……もうええから！あんたほんと黙っとき！」
「何度だって言うさ。
それに…カレンデュラ・アルベンシス。“乙女の美しい姿”。君にぴったりじゃないか。」
「…あんたなんでそない恥ずかしいことばっか言えるん。」
「君が好きだからさ！それ以外に理由は必要かい？」

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