treinta y tres? ページ35
夜も更け、ステージでは踊り子のみならず他の国民やたまに観光客が踊っている。
中には赤いグラジオラスをつけたものも、名誉を忘れ、酒に酔い、踊っている。
アントーニョ、フランシス、ギルベルトは既にステージに連れ去られた。が、満更でもないのか、酔って判断がつかないのか、踊り子に混じって踊っている。
「…また花かい。」
再び差し出されるオレンジ色の花。少し違うのは、その花にはリボンが巻き付けられていること。
目の前の仮面をつけた踊り子は、アルフレッドが受け取ると仮面を外し、アルフレッドの頬にキスをして去っていった。
「……what？」
「わ、リボン付き貰ったの？いいなー！いいなー！アルフレッド！」
「なにか違うのかい？他の花と。」
「ヴェ？！知らないで受け取ったの？！」
「…なんか、まずいことかい？」
「ヴェー……踊り子の最後の花はね、えっとね……
キクー！！！」
「ふふ、わかりました。こちらから説明いたしましょう。
ライヒスラントの女性は感謝祭で花を配るのです。そして、配りきった女性はステージで踊れる。」
「知ってるんだぞ、そのくらい。」
「ええ…ですが、最後の一輪は特別。リボンに名前や番号などを添えて、意中の方にお渡しするのです。」
花のリボンには、確かに女性のものらしき名前と電話番号が記されている。
「最近だと義理もいるらしいけどねー。知り合いでもない観光客、それも招待客にわざわざ渡すなら本命じゃないかなぁ。」
「そんなこと言われても、俺はフレデリーカが好きなんだぞ。」
「ヴェヴェ、それは知ってるよう。」
無視するしかないか、とその花を他の花の山に重ねて、先ほど口づけされた場所をウェットタオルで拭う。
…悪いけど、彼女以外の好意は受け取る気なんてさらさらないよ。
treinta y cuatro?→←treinta y dos?
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カレンデュラ - TARAKOさん» ありがとうございます！とても励みになります！ (2020年4月15日 11時) (
レス) id: 02bbab1095 (このIDを非表示/違反報告)
TARAKO - こんな遅い時間にすみません､､､カレンデュラさんのこの小説にハマりました！これからも更新頑張ってください!!応援しています!! (2020年4月15日 1時) (レス) id: 75c31c63dd (このIDを非表示/違反報告)
カレンデュラ - 桜さん» わざわざありがとうございます！頑張ります！ (2020年4月13日 22時) (レス) id: 02bbab1095 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 更新頑張ってください (2020年4月13日 16時) (レス) id: f4e7d9a45e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カレンデュラ | 作成日時：2020年4月12日 23時
