veintisiete? ページ29
「あらお客様、祖国のお知り合いで?」
「え?…ああ、ライヒスとは…うん、知り合いなんだぞ。」
なぜわかったのか。フレデリーカから貰った花は今までしたことがないほど丁寧に部屋に保管して、貰った日以降毎日それを眺めていたから持っていないはずなのに。
「失礼、アルフレッドという名前に聞き覚えがあって。ここじゃそんな名前珍しいしね。
「え?」
カードの裏面のサイン。アメリカ、と書くのも気がひけるからと書いた“Alfred”の名前。そんなに特別な名前だったか、と頭をひねる。
「いえね、私実家がバーをやってまして。偶に飲みにいらっしゃるのよ。
本当に泥酔すると偶に喋るのよ、貴方の事。一回だけ、白黒だけど写真を見たことがあるよ。」
「え、え、それ本当かい?!」
「本当さね。
それに先月の今日くらいにも来た。なんでも昔は名前の通りに可愛かったんだとか?あんたのことをルフって呼んでたよ。“こんなんに育つなら
はは、こりゃ確かに熊みたいに立派な殿方だ。」
「え、ちょっと!それ本当かい?!」
「嘘なんてついたってしょうがないだろう、こんなこと。」
好きな人が自分のことを、国でもない他人に話していた。アルフレッドはその事実に浮かれるどころか嬉しさを隠しきれずににやけていた。
「ほら、包めたよ。」
「あ、ああ、サンクス!ちょっといい話聞けたからね、チップさ!
ねえ!!!アーサー!!!ちょっと!!!」
数枚のドル札をコイントレーに叩きつけ、商品を握って走り去っていくアルフレッドを見てその店員はすこし笑った。
「…今のあんたがどうとはいってないんだけど…。
それに
ラッキーアイテム
アーサーが食べ逃したハンバーガー
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カレンデュラ - TARAKOさん» ありがとうございます!とても励みになります! (2020年4月15日 11時) (レス) id: 02bbab1095 (このIDを非表示/違反報告)
TARAKO - こんな遅い時間にすみません、、、カレンデュラさんのこの小説にハマりました!これからも更新頑張ってください!!応援しています!! (2020年4月15日 1時) (レス) id: 75c31c63dd (このIDを非表示/違反報告)
カレンデュラ - 桜さん» わざわざありがとうございます!頑張ります! (2020年4月13日 22時) (レス) id: 02bbab1095 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 更新頑張ってください (2020年4月13日 16時) (レス) id: f4e7d9a45e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カレンデュラ | 作成日時:2020年4月12日 23時