Jealousy story 《 HiB短編集 》

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浮所飛貴くん

大好きな大好きな、私の ｢片想い｣ の相手


容姿端麗で勉強も運動もできるから
モテるにモテまくるわけで

きっと浮所くんのことを好きなのは私一人なんてものじゃない




｢あんたずっと浮所浮所言ってるけどなんか接点あるの？｣


言わないで美香ちゃん、、
痛いところ 突かれた気分


｢どーしたら近づけるの？とかさ考えないふつう？｣


『んー、あんまり思わないかな？』


｢誰かに取られても知らないからね？｣



誰かに取られる、か。今までそんなこと考えたことなかった


だって浮所くんたっくさん告白されてるくせに彼女いないらしいから


そんな話してたら
気づけばお昼休みもあと少しで終わりで





『あ！そういえば今日委員会あるから一緒に帰れないごめんね！』

｢図書委員なんて何が楽しいの｣

『それは秘密！』





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放課後の図書館


図書委員に入った理由、
実はたまに浮所くんが来るからっていうのが本音


呆れられるの分かってるから美香ちゃんには言ってないけどね！



今日は隣で一緒に図書委員するはずの橋本先輩が居なくて

まあ基本いつもいないけど先輩！

これだからチャラい先輩は！



それにしても今日は勉強してる人も、本読んでる人もいない


てことで無駄に広い図書館に一人っきり


誰もいないからすることなくて


お昼休みに美香ちゃんに言われたことを考えてみる



もし、浮所くんに彼女できたら諦めなきゃいけないんだよね

高一のころから好きなわけだからかれこれ一年以上片想いなわけで


絶対簡単に諦めることなんてできない



一人の図書館でこんな事考えてたら気、抜けちゃって


いつの間にかカウンターに突っ伏して寝ちゃってたんだ



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部活が休みの日の放課後

早足で向かう図書館



今日、居るかな？なんて考えちゃうのはきっとそれほど君のことを思ってるから



急ぎ足で着いた図書館、素早くカウンターに目を向ける


居た！、けど、寝てる？



目を向けた先にはカウンターで気持ちよさそうに寝てるAちゃん



誰も居ないからって、無防備すぎない！？


僕とAちゃんしか居ないんだ

二人きりだし、気持ちよさそうに寝てるし




今なら何してもバレない気がして、
そっと重ねる唇



待って、僕何してるんだろ！

ずっと片想いの相手に面と向かって話せないからって、やってること最低だ、




誰にも見られてないことを祈って

図書館の奥のテーブルに着いた




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