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二人で何か話すわけでもなく、空いたままの右手はやむを得ずにタイミングよく光ったスマホへと伸びる。




私がスマホいいじり始めると、それが確認の合図なのか同じようにスマホをいじり出す瑞稀くん。




付き合ってる二人が帰り道に、手も繋がずにお互いスマホをいじってるなんて、傍から見れば100パーセントカップルに見えない







「だれ」

『なにが?』

「それ」





びっくりするぐらい淡白な会話。その中で瑞稀くんが指したのは私のスマホ。

一応、興味は示してくれてるのか。それだけで少し嬉しくなるなんて、どうかしてる。





『橋本くん』

「なんで」

『土曜日出かけるの』

「二人で?」

『うん』




自分が聞いたくせに関心のなさそうにまた自分のスマホに目線を移す。






来月に控えた体育祭。

生徒会の一員のくせに全くというほど参加してない私と橋本くんは痺れを切らした他の生徒会メンバーから
「来ないのだったらせめて買出しにでも行け」と言われてしまったのだ。


普段の生徒会の活動は放課後。
つまりは瑞稀くんと居れる唯一の時間だから、平日は出れないわけで。休日のこの案は断ることができなかった。





行きたくないな、なんて考えてたら、三歩ほど
先を歩いていたはずの瑞稀くんがいきなり止まって振り返る。



「いやだ」


へ?瑞稀くんの口から出た「いやだ」の言葉。



「はしもっちゃんと二人とか何されるかわかんないから」




何その言い方

怒りなのか何なのか、よくわからない感情が込み上げてくる。



『橋本くんはそんなんじゃないもん』

「なんで分かるの」



なんでって言われたら、悔しいことに返す言葉が見つからない。


だけどそんなことは、手も繋いでくれなければ休日に何処にも誘ってくれないような瑞稀くんだけには言われたくなかった。




『橋本くんは瑞稀くんより優しいもん』


聞こえないように呟いたはず、なのに




「あっそう。そんなにはしもっちゃんがいいんだったらそっち行けばいいじゃん」



『何それ意味分かんない!』



「彼氏いるのに他の男と二人で出かける方が意味分かんないし」



『買い出しだからしょうがないじゃん!』



自然と握った手に力が入る。噛み締める唇。
普段から言いたかったこと、思ってもないのに言っちゃったこと、全部混ざって止まらなくなる。





『そんなに私に橋本くんのところ行ってほしいなら行くもん!』



『瑞稀くんなんか大っ嫌い!』





・→←〜 Mizuki I 〜



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梅干し*・.。 - だいぶ時間たってますけど...コメント失礼します。私、この最初の優斗くんの話がスゴく好きです!!(突然の告白)←龍我くん担ですが。。。 こんなに素晴らしいお話を書いてくれてありがとうございます。と、伝えたかっただけです。ホントに面白かったです! (2019年5月6日 1時) (レス) id: aa76992d65 (このIDを非表示/違反報告)
ねね(プロフ) - 優愛さん» 応援ありがとうございます(;_;)更新とても遅くなってしまいごめんなさい、今日からちゃんと更新していくのでどうか見てやってください、、 (2018年12月12日 18時) (レス) id: 80bc442e2b (このIDを非表示/違反報告)
優愛 - テスト頑張ってください!応援してます (2018年11月19日 21時) (レス) id: 80b561b77a (このIDを非表示/違反報告)
ねね(プロフ) - 琴音さん» 那須くんははちみつレモンの番外編を長編メインでかく予定なので、是非見て貰えたら嬉しいです(・_・、) (2018年10月18日 23時) (レス) id: 80bc442e2b (このIDを非表示/違反報告)
ねね(プロフ) - moemoe4002さん» 一世くんと嫉妬が結び付かない()なんとか知識を振り絞ってご期待に添えるよう頑張ります!(笑) (2018年10月18日 23時) (レス) id: 80bc442e2b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねね | 作成日時:2018年9月16日 0時

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