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楽しみな時間は早くすぎるっていう言葉はほんとにその通りで、びっくりするぐらいはやく来た日曜日、例の試合の日。
試合、長引いて疲れるかなって思ってはちみつレモンなんて作ったりしちゃって
彼女でもないのにでしゃばってる気がして後から恥ずかしくなってくる。
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それでもやっぱり、浮所くんは私の想像を軽々と越していっちゃう
『浮所くんすごい、』
口から思わず漏れた声。
私が思ってたよりはるかに強い浮所くん
あっさりと、ほんとにあっさりとストレートで勝ってしまった。
これには一人じゃ恥ずかしいからって無理やり連れてきた那須くんも驚いてて
『浮所くんすごいね!あんなに簡単に勝っちゃうなんて』
「相当練習してたのは知ってたけど俺もまさかここまでなんて思わなかった、」
すごいね、なんて二人で話してたら光りだすスマホ
「応援してくれてありがと!今から会えるかな?」 なんて名前を見なくても分かる。
もちろん相手は浮所くん
「お疲れ様!会えるよ」って返すと「じゃあ外で待ってる!」って。やり取りだけ見たらカップルみたいだな、なんて考えちゃう
『あのね那須くん!浮所くんが今から会えない?って!』
「よかったじゃん行ってきなよ、ついでにそれ渡しとけば?」
そう言いながら那須くんが指した先には、恥ずかしくてカバンに入れっぱなしにしてたはちみつレモン。やっぱり那須くんは鋭い。なんでもお見通しだ、
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浮所くんに会えるんだって思ったら自然と軽くなる足取り。最近ますます好きだって気持ちが増えてる気がする。
急いで外に出て、見つけた大好きな後ろ姿。お待たせって声かけようとしたのに
視界に映ったのは可愛らしい女の子と一緒に喋ってる浮所くんの姿。
二人の間はほとんど距離がないくらい近くて、嫌でも見えてくる恋人のような空気感。
浮所くん、あんなに優しい顔で話すんだ。
ていうか彼女いたの?
目の前で起きてることがうまく頭の中で整理できなくて、
彼女居たのに私にキスしたの?
なんでそんなに思わせぶりなことしたの?
目を背けたいのにそう思うほどに焼き付いていく目の前の光景。頬に伝わる涙。
期待してた私、馬鹿みたいじゃん。
なんとか気を取り戻してもと来た道を戻る。
泣いちゃダメだって、そう思えば思うほどに溢れてくる涙。
長くて辛い片思いに終止符が打たれたような、そんな気分。
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梅干し*・.。 - だいぶ時間たってますけど...コメント失礼します。私、この最初の優斗くんの話がスゴく好きです!!(突然の告白)←龍我くん担ですが。。。 こんなに素晴らしいお話を書いてくれてありがとうございます。と、伝えたかっただけです。ホントに面白かったです! (2019年5月6日 1時) (レス) id: aa76992d65 (このIDを非表示/違反報告)
ねね(プロフ) - 優愛さん» 応援ありがとうございます(;_;)更新とても遅くなってしまいごめんなさい、今日からちゃんと更新していくのでどうか見てやってください、、 (2018年12月12日 18時) (レス) id: 80bc442e2b (このIDを非表示/違反報告)
優愛 - テスト頑張ってください!応援してます (2018年11月19日 21時) (レス) id: 80b561b77a (このIDを非表示/違反報告)
ねね(プロフ) - 琴音さん» 那須くんははちみつレモンの番外編を長編メインでかく予定なので、是非見て貰えたら嬉しいです(・_・、) (2018年10月18日 23時) (レス) id: 80bc442e2b (このIDを非表示/違反報告)
ねね(プロフ) - moemoe4002さん» 一世くんと嫉妬が結び付かない()なんとか知識を振り絞ってご期待に添えるよう頑張ります!(笑) (2018年10月18日 23時) (レス) id: 80bc442e2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねね | 作成日時:2018年9月16日 0時