私であり、僕でもある大冒険 その2♪ 【ぼくらシリーズ】

-永楽荘へ行こう- ページ24

森嶋)そう言う事は、へっぽこ教師の俺に聞かれても知らん。


男子)カバが校長になったら、学校は暗くなるぜ。


ひとみ)先生は異動しないんですか？


ひとみが聞いた。


森嶋)追い出したいだろうが、俺はこの学校に残る。


拍手がパラパラと起こった。


森嶋)もうすぐ終業式だ。
それまでには悪戯も止めろよ。


英治は、森嶋まで悪戯だと思っている事に、少なからずショックを受けた。


これは悪戯じゃないと言おうと思ったが、どうせ分かってもらえないと思って止める事にした。


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佐織)相原君、菊地君。


校門の所で追い掛けて来た佐織に声をかけられた。


佐織)安永君、とうとう来なかったね。


佐織は心配そうに言った。


菊地)うん。


佐織)今日2人とも校長室に呼ばれたでしょう。
何言われたの？


菊地)もう遊びはやめろって言いやがった。


英治は教頭の顔を思いだした。


佐織)まだ狼少年ごっこだって思ってんの？


相原)俺達、ホントの狼少年になっちゃったらしいぜ。


相原は笑顔を見せた。


佐織)参ったね。
どうやって探すの？


相原)わかんねぇ。
なんたって、相手はUFOだからな。


佐織)そんな呑気な事言ってて良いの？


相原)呑気じゃねえさ。
これでも焦ってんだ。
だけど、どうしたらいいか……。


相原は空に向かって両手をあげた。


佐織)ねぇ、瀬川のおじいさんに相談してみたら？


菊地)瀬川さん、何処にいる？


瀬川の名前を菊地、英治は胸が熱くなってくる。


廃工場での七日間戦争。


そしてヤクザとの戦い。


いつの時も、瀬川は英治達に力を貸してくれた。


佐織)一昨日、ふらっとやって来て、永楽荘アパートに引っ越すんだって。


菊地)へぇ、瀬川さんが来たのか。


英治は、急に目の前が明るくなった。


菊地)ヤサグレやめちゃったのかな。


佐織)今は寒いから。
また暖かくなったら始めるんじゃない？


瀬川が老人アパートでじっとしている訳が無い。


相原)行ってみようか。


相原が言った。


菊地)うん。


瀬川なら、何かヒントを教えてくれるかもしれない。


それより何より、会いたい。


佐織)行ったら喜ぶよ。
今年になってから一度も会ってないでしょう。


菊地)そうだったなぁ。
おばあさんどうしてる？


佐織に言われて、英治は石坂さよの顔を思いだした。


佐織)元気にやってるよ。


角を曲がった所で、自転車に乗ってきた水原由紀とぱったりで会った。


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