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-安永の家- ページ17

久美子)…安永君のお父さん、交通事故に遭った事知ってる?


久美子がぽつりと言った。


2人)知らねえ。


2人同時に言った。


久美子)安永君、皆に言うと、同情されるから黙っててくれって言ったんだ。


菊地)アイツって、そういう奴なんだ。
いつの事だ?


久美子)2週間くらい前だったかな。
今入院してるよ。


菊地)酷いのか?


久美子)ぶつけられて、足の骨折っちゃったんだってさ。
2ヶ月はかかるらしいよ。


安永の父親は大工だ。


大工が足を悪くしたら、働けなくなるのではないだろうか。


英治は心配になってきた。


相原)元通りになるのか?


相原も同じことを考えていたに違いない。


久美子)分かんないって。


菊地)アイツ、俺達に何にも言わねえんだもんな。
水くせえよ。


話を聞いた所で、何もしてやれないけれど、英治はちょっとさびしい気がした。


相原)突っ張ってんのさ。


菊地)安永らしいや。


久美子)この話、聞かなかった事にしてよ。


相原)うん。


相原は、それ以上何も言わない。


都営住宅の明かりが見えてきた。


久美子は、先に立って、同じような家の間を進む。


何度か表札を見てから、1軒の家の前まで来ると、


久美子)此処だよ。


と、2人を手招きした。


古びた木の表札に、安永誠一を下手な字で書いてある。


久美子)こんばんは。


久美子はドアに向かって言った。


菊地)確か、弟と妹がいた筈だよな。


英治が言った時、ドアが細目に開いて、小学校の低学年くらいの女の子が顔を出した。


久美子)お兄ちゃん帰ってる?


久美子が聞いた。


女の子)まだ。


久美子)何処へ行ったか知らない?


女の子)知らない。


それだけ言うと、女の子はドアをバタンと閉めてしまった。


3人とも、顔を見合せたまま言葉もない。


久美子の大きい目に、涙が膨れ上がったと思うと、ポロリと落ちた。


/安永side/


俺は木下の声がする方に向かって、走った。


もう少しと言う所で、肩に手をかけられた。


後ろから追いかけてきた、誰かの手だろうと思って、振り払おうとした時に、口に何か布を当てられて、膝がガクンと落ちた。


なんだこれ?


力が入らねえ。


布の様なものに包まれて、何処かに連れて行かれる。


分かっているのに、抵抗できない。


意識が朦朧とする中で、車の走行音が聞こえた。


しばらく走っただろうか、俺はまた運ばれて、何処かへ連れて行かれる。


俺、何処に連れてかれるんだ??


−*


次へどうぞ→

-あ、発見☆-→←-安永は何処へ?-



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紺藍堕天使ラミア - 紫音さん» ………………(<・>ω<・>)ハッ! おや?猫(ラミアの様子が((ry なんと!猫(ラミア)はラミアに進化した!← よっし歌那谷くん!お姉さんと一緒に遊ぼうZe★( ^言^)ノシ 猫化ジュース飲みやがれぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!! (2015年7月3日 22時) (レス) id: 531af3ab55 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 紺藍堕天使ラミアさん» 歌那谷)おいおい、Bボタン押すなよw 神尾)面白いから良いだろw 紫音)あれ?なんか色が変わってない?人間ぽい色に変わってきたような…。(毛の色が) 歌那谷)あ、ごめん。神尾がなんか混ぜたな。 神尾)うんw((清々しい笑顔 丁度傍に猫化ジュースがあったのでそれをw (2015年6月26日 18時) (レス) id: 5581d51748 (このIDを非表示/違反報告)
紺藍堕天使ラミア - ペロッ……………(<・>ω<・>)ハッ!! おや、猫(ラミア)の様子が………← {中略} なんと、猫(ラミア)はラミアに進化していない!← (2015年6月26日 17時) (レス) id: 531af3ab55 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 紺藍堕天使ラミアさん» 歌那谷)さぁ、この紫色のジェルを飲めば元に戻るよ((笑顔 神尾)あれ、さっきまで液体だったのに…。 (2015年6月11日 15時) (レス) id: 5581d51748 (このIDを非表示/違反報告)
紫音(プロフ) - 紺藍堕天使ラミアさん» 歌那谷)ちょ、爪引っ掛けないでよ、痛いなぁ。 紫音)歌那谷をめちゃくちゃ目の敵にしてるみたい…。 神尾)チラ…((ジト目 歌那谷)はいはい、元に戻せばいいんでしょ、戻せば。 (2015年6月11日 15時) (レス) id: 5581d51748 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫音 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/shionn/  
作成日時:2015年2月16日 17時

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