偽愛ｹﾞｰﾑ。((西畑大吾))

#.22＿大吾、 ページ22

Aちゃんから連絡。




…え？




声が出そうだった。




〈助けて、西畑くん〉




迷うことなく、Aちゃん家に直行。




.




.




.




インターホンを鳴らせば、




君が出てくる。




部屋に促され、君の寝室へ。




…優しい、どこか甘い香りが漂っていた。




『…西畑くん、もう、辛いよ…ッ』




君は俺が来るまでの出来事を全部話してくれた。




泣くのを堪えて。




大「そっか、ごめん…俺のせいやな…」




首を横に振る君。




大「なぁ、Aちゃん覚えてる？俺が最初に言うたこと」




『…？』




大「愛したるって、そう言ったんや」




大「俺の負けでええから。やからもうｹﾞｰﾑ終わり。…Aちゃん、」




大「俺の彼女になってください」




…言うた、




…言うてしもた。




大「廉の代わりじゃない。俺が守る。愛したるから」




真っ直ぐ君を見つめる。




心臓飛び出そうや…




すると、




君は微笑み、




『…はい』




それだけ言うと、




俺に抱きつく。




『…嘘や、ないよね？』




大「当たり前。好きになってしもたんやもん」




これが俺らの2度目のﾊｼﾞﾏﾘ。

▼作者より▼→←#.21＿葵、

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す