偽愛ｹﾞｰﾑ。((西畑大吾))

#.18＿大吾、 ページ19

観覧車に乗っている間、



俺はAちゃんを抱きしめてた。



…ゲームやけど、



放ってはおけない。



…Aちゃんは、



抱きしめられながら、



泣いていた。



.



.



観覧車から降りて、



幸せそうな葵と



無表情というか、物寂しげな廉。



俯くAと、俺。



気まずい空気。



大「廉、ちょっと…」



廉「なんや」



大「今日はもう帰ろうや。



…Aちゃん、これ以上この空間にいさせるんは、



可哀想や。



Aちゃんの異変になんも気付けんと、



葵ばっかり。



…ホンマ、何がしたいん？」



廉の耳元でそう告げる。




廉は、泣き出しそうな



そんな苦しそうな顔をしていた。

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