【 そらる 】拾った少女の音楽才能がもの凄いんですが……。 にっ！

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「ちょっ、そらるさん。そんな睨まないでくださいよ」




「別に睨んでない。元から無表情なだけ」




「絶対睨んでますよ！すいません。そんなつもりじゃなかったんですって」




「よろしい」




そらるさんの
雰囲気に気圧されたのか
うぅ。と唸りながら
テーブルに行き
ガサガサ袋を
漁り始めるまふまふさん。




「あー。そうだ、まふ。留守番サンキューな」




……なんだかんだ優しいそらるさんであった。




「ふぁーい」




「パンを飲み込んでからしゃべるように」




既にパンを
両手に持ち
頬張っている
まふまふさん。
どんだけ
お腹すいてたんだ。




「で、A」




いきなり
そらるさんに
声を掛けられて
少しびっくりする。




ついでに
抱き締められていた
手も離れていってしまって
こころなしか淋しい。




「ははっ。そんな捨てられた子犬みたいな顔するなって。ほら、膝座って」




よほど、顔に出ていたらしい。




ベッドの上に
座ったそらるさんが
おいでと言うように
手を差し出してくる。




僕は
ためらいもなく
その手を無視し
そらるさんの胸に
いきよいよく
飛び込んだ。

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