キミとずっと~YUTA.J~ (ページ20)

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217~勇太side~ ページ20

『コープス･リバイバーちょうだい』

俺の膝でスヤスヤ寝てる玄樹の頬を撫でる。

「はいはい
こっちで呑む？」

『いや、ここで呑む』

気持ちよさそうに寝てるこいつを起こしたくない。

「はい、どーぞ
飲みすぎないようにね。あんた寝てないんだから」

『分かってる』

グイッとお酒を煽る。

一気に空になったグラスをママは引いたような目で見る

「うわ、言ったそばから」

このお酒を飲むのは初めの1杯だけ。

Aを想いながら飲む。

死んでもあなたと。

そんな意味を持つこの酒は俺の伝えられない重くてだっさい気持ちにピッタリ。

『ねぇ...』

「んー？」

『俺は...どんな顔してAに会えばいい？
子どもが居なくなったあいつになんて声をかけてやったらいいの？』

「そんなの分かるわけないでしょ？
誰にも分からないわよ
あたし達にはあの子の気持ちなんてわかんない。
自分の身体で命かけて育ててたんだから。
悪阻も不安も全部あの子にしか分からない。
だから私たちがどんな言葉をかければいいのかも分からないのよ」

「ただ、黙って寄り添ってればいいのよ
寄り添って、受け止めてあげたら
...普通の子...なら...」

ん？

「ほら、あの子少し変わってるし...
相川が犯人って知ったら...
鈍器で殴りに行きそうじゃない？」

いや、それ立派な犯罪だよね？殴るどころか最悪死だよね。

『人の彼女なんだと思ってんの？』

「あそこで寝てる2人に聞いてみたら？」

ママの目線の先には岸くん抱きしめて寝てる廉と
海人を踏んずけて寝てる紫耀。

どうでもいいけどこいつら寝相悪いよな

岸くんと海人苦しそう。

玄樹はこんなに可愛いのに。俺の服ギュッて掴んでから。

『いや、なんで紫耀と廉？』

「直接聞いたら？」

･

･

『ねぇねぇ、ママがさAが相川殴りに行くとか言ってんだけど
んなわけないよな？』

そう聞けば血の気が引いたような顔をする2人。

「忘れとったわ...
あいつ絶対殺りに行きそうやわ...」

「Aなら殺るな...
でもまぁ、そう思うのは普通の事じゃない？
それを実行するかしないかの違いでしょ。
うん、Aなら...殺るな」

『.........』

なんでだよ...