キミとずっと~YUTA.J~ (ページ14)

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211~勇太side~ ページ14

「これより、質疑応答に入ります」

そうアナウンスが入ると色んな人が手を挙げてた。

「彼女さんの容態はどうなんですか？
また子どもは無事なのでしょうか」

『はい、今は集中治療室で治療を受けています。
かなり重症でした...
子ども...は...』

声が詰まって出ない。

死んだなんて口にしたくない...。

隣に居た玄樹と紫耀が涙目で抱きしめてくれた。

俺に代わって岸くんがマイクを手に取り、

「子どもは...助かりませんでした...
男の子と女の子の双子で...っ！
は...8ヶ月...でした...」

涙ながらに話してくれた。

「皆さんは神宮寺さんと彼女さんが別れた後も交友関係を続けていたと仰っていましたが実際に会っていたということですか？」

「はい。別れてしばらくは会わなかったんですが
僕と岸くんが仕事の移動中に偶然会いました。
そこから神宮寺に内緒で僕らメンバーで会いに行ってました」

「なぜ神宮寺さんに言わなかったのですか？」

「僕達は2人が別れた理由を知らなくて、彼女から聞きました。
そして、彼女に黙っとけと言われてました。
子ども達を守りたいからとも言われました」

廉が淡々と話していく。

廉以外は立ってるのもやっとな程に泣き崩れてた。

「現在休養中の岩橋さんもいらっしゃいますが...」

「はい。この様な形でテレビに出るのはファンの皆さんに申し訳ない気持ちでいっぱいですが、神宮寺と彼女を支えたいと思って今この場に立っています」

「岩橋さんも彼女と会っていたという事ですか？」

「はい。
彼女が悪阻の時期に凄く精神的に不安定になってて、紫耀が僕にお願いしてきました。
彼女のそばにいて欲しいって。
初めは凄く嫌だったんです。でも岸くんにすごい勢いで頼まれて...。
実際会った時は普通だったし、寧ろ俺のファンだったみたいでずっと見られてて本当に嫌でしたね」

玄樹はふふっと泣きながら微笑んでいた。

「でも、彼女と過ごしていくうちに嫌って感情は全くなくて守りたい、支えたいと思うようになりました。
妹みたいで。
それに自分の中でいい方向に変化がきて。
産まれてくる子どもの為に服やおもちゃを見に行ったり、遊べる所を探したりとよく外に出るようになりました。
症状もほとんど出てこなくなって
先生にも復帰を考えてもいいんじゃないかと言われた程です」